9月5日

やっぱり柏原よしえ【80年代アイドル総選挙】マイナーコードの歌謡曲なら誰が一番?

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マイナーソングが似合う80年代アイドルベストテン


個人的な好みですが、明るいアイドルポップスも好きですが、それ以上に(!)暗めのマイナー調の曲の方が好きなんです。どうしてもアイドル歌手の曲となると、メジャー調の明るいポップスのイメージですが、真逆な暗いマイナーな曲が似合うアイドル歌手もたくさんいます。そこで、独断と偏見ですがマイナーソングが似合う80年代アイドルベストテンをお送りします。

第10位:八木さおり


87年組の八木さおりちゃん。ズバリ! デビュー曲「瞳で片想い」にその魅力が全てが詰まっています。典型的な来生たかおメロディーのバラード。歌い出しから哀愁を帯びた切ない歌声にドキドキ。不安定な様で実は安定している! ギリギリな歌唱が情感を更に際立たせています。デビュー曲でここまで挑戦させて…。歌い切ってる彼女に歌心を感じましたね。こんな地味な曲をデビュー曲にしたのが、良いか悪いかはまた別の話。

第9位:伊藤つかさ


マイナーが似合う中でも、上手いタイプとそうじゃないタイプがいます。伊藤つかさちゃんはまさに後者!。“歌は上手ければいいとも限らない” のを彼女が証明してくれたと思っています。大ヒットしたデビュー曲「少女人形」はもちろんですが、真骨頂は「夕暮れ物語」「もう一度逢えますか」「横浜メルヘン」そして、「涙のクレッシェンド」。“下手” の一言で終わらせてはいけない… 歌謡曲の真髄を感じます。こんなに切ない歌声は唯一無二!

第8位:渡辺美奈代


おニャン子だからという理由で、深く聴かない方もいると思いますが、渡辺美奈代ちゃんは歌える “聴かせる歌手”!! セカンドシングル「雪の帰り道」で早くもバラードに挑戦します。ここで驚くほどの情感を見せてくれました。しかし、その後はしばらく美奈代ワールドと呼べる究極のキャピキャピ路線が続きました。そして、デビュー丸1年後にリリースされた傑作バラードが「アマリリス」ですね。ここで表現力の成長ぶりを感じたし、何よりレコードより、TVでの歌唱の方が上手いこと! サビ前の控えめに語るような歌声と、サビで聴かせる声の張り。まさに圧巻の歌いっぷりと情感。キャピキャピも哀愁も両方歌える美奈代は立派な歌手です!



第7位:堀ちえみ


82年デビューのトップ組では、明菜しか歌唱力に関しては語られませんが、それぞれに単なる上手さとは違った “味” があるんです。堀ちえみちゃんも明るい路線のイメージだけどそれだけじゃない。全盛期だと「青い夏のエピローグ」の切なさ満載の疾走感。「夕暮れ気分」は、クサくなるギリギリの胸キュン青春路線。

後期だと「青春の忘れ物」の凄まじい重さ。好き嫌いが分かれそうですが。ここまで世界に入り込めるちえみちゃんの歌いっぷりは評価したい。「夢千秒」の色気、「夏咲き娘」の乾いた悲しみなど聴きどころがいっぱい! 地味だけど是非聴いてみて。



第6位:松本伊代


ちえみちゃん同様マイナーが似合う82年組として松本伊代ちゃんを忘れてはいけない! 最高傑作は言わずと知れた大ヒット「時に愛は」。普段はカラッとした天然ボケな伊代ちゃんですが、意外なほどにバラードを歌わせたら天下一品! やはりあの声質でしょう。やや苦しげな高音が切なさを醸し出してる。表現力も徐々に付いてきて20歳過ぎてからの三部作「信じかたを教えて」「サヨナラは私のために」「思い出をきれいにしないで」は、大人になってからの伊代ワールド。特に「サヨナラは私のために」は傑作!



第5位:芳本美代子


芳本美代子ちゃん… みっちょんも評価が低いと思うアイドルのひとり。元気いっぱいのイメージで売っていたから見落としがちだけど、歌は基本的にデビューから上手かった。マイナー路線で歌わせたらその歌唱力表現力が更に更に輝きます。判りやすいのは1番ヒットした2年目の「Auroraの少女」です。歌唱力声量自慢な…「私、上手いでしょ」系の聴いてて疲れる歌声ではなく、実に聴きやすくさり気ない! そして、情感や歌心があります。後期の「サカナ跳ねた」、「真冬のウサギ」辺りは全てにおいて文句なし。センスがキラリと光る歌いっぷり。



第4位:南野陽子


ただでさえ票が伸びそうですが、マイナーが似合う歌手を選ぶなら南野陽子ちゃん… ナンノは絶対外せません。メジャー系とマイナー系… それぞれ魅力を出し切ってる所がナンノの強みでありスゴさ。全盛期の彼女を “ヘタ” という評価で終わらせるアンチも多かったけど、それはナンノの歌手としての素晴らしさを全く判ってない不幸者ですよ。あのノンビブラートの一本調子な中にシッカリと漂う哀愁情感と歌心。「楽園のDoor」「パンドラの恋人」「秋からもそばにいて」を歌うナンノは高貴な表現者!

第3位:石野陽子


石野陽子ちゃん… ヨースケがこの順位。賛否両論ありそうですが、これまで歌唱力が全くと言っていいほど評価されていないので、敢えて上位にしました。声質は姉の真子ちゃんにかなり似ているが、デビュー当初は圧倒的に安定感がない。歌番組での歌唱はいつもドキドキハラハラ。しかしその不安定ぶりがマイナー歌謡にハマったのでした。消え入るようなファルセットが哀愁を見事に醸し出した、新人賞レース曲「雨のチャペル通り」がそう。しかし、その後のヨースケは少しずつ上手くなっていったの! 3年目の「失われた夏」では不安定さは残しつつ歌声に深みが! スピード感溢れる「ロマンティック神楽坂」もクセになる1曲。

第2位:高井麻巳子


“一歩下がってついてくる控え目で古風で清純な日本女性” を歌わせたら右に出る者はいない高井麻巳子ちゃん。彼女自身が本来そんな女性だった気がする。「うしろゆびさされ組」とはまさに真逆なソロ曲。そのギャップにも驚かされたし、惹かれた。麻巳子ちゃんの真骨頂は3枚目のシングルとしてリリースされた「約束」ですね。天性のあの憂いある歌声で切々と歌い上げる「泣き」の歌唱の素晴らしさは、多分本人も気づいてないのでは? そしてあの訴えかけるような視線… 男性人気が圧倒的だったのも当然。ラストシングル「木洩れ陽のシーズン」。ひたすら悲しく切ない。決して引退用の曲ではないんだろうけど… 未だに当時を思い出し感傷に浸る1曲。



第1位:柏原よしえ


先月、『誰もが認める柏原芳恵の歌唱力!アイドルという冠を被らされた若き実力派歌手』を書かせていただき、柏原よしえちゃんへの思いの丈をぶつけました。やはりマイナー歌謡曲を歌わせたらNo.1なのはこの方でしょう。そのハマりぶりとよしえちゃんの大人びた表情はもはや「アイドル歌手」ではないのかも… と強く思います。

当時は時代的にも年齢的にも完全なアイドルでした。でも、歌い出すと歌謡曲歌手。正統派アイドルポップスが好きな方からすると違うかもしれませんが個人的マイナー調シングルベスト5は「最愛」「ロンリー・カナリア」「春ごころ」「あの場所から」「女ともだち」となります。

追伸―― 「中森明菜」「小川範子」は勝手ながら “殿堂入り” とさせていただきました。このお二人は別格過ぎて…。ファンのみなさん、お許し下さい。

80年代アイドル総選挙 ザ・ベスト100

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2022.12.23
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カタリベ
1969年生まれ
まりもちゃん
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