10月21日

軸足ブレブレ、田舎モンのぼくを奮い立たせた浜田省吾の「終りなき疾走」

18
2
 
 この日何の日? 
浜田省吾のアルバム「HOME BOUND」がリリースされた日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1980年のコラム 
クール&ザ・ギャングとEW&F、ゆずとコブクロって全然違うでしょ!?

スプリングスティーンの名曲「ザ・リバー」アメリカの田舎町で暮らす若い男女の物語

U2のデビューアルバム「BOY」音楽に対する純粋でひたむきな情熱は誰にも負けない

黄金の6年間:中島みゆき「ひとり上手」フォークからポップミュージックへ

多様化するロックンロールシーン、1980年にデビューした先駆者たちのアプローチ

寺尾聰「出航」と TOTO「ジョージー・ポージー」の素敵な関係

もっとみる≫



photo:ON the ROADのblog  

地方から東京に出てきて、刺激だらけの日常のなかで夢を膨らませ、田舎にいたころより100倍ほどもハイなテンションで「現実」を突き抜けようと思っても、なんというか、軸足が定まらず気持ちだけ空回りして前に進まない。そんな70年代の終わりに友だちから薦められて聴いた『Illumination』というアルバムをきっかけに、浜田省吾にハマった。

「グッドナイト・トーキョー」とか「散歩道」とか、大好きだった。描かれた世界観にも惹かれたが -こんな表現がふさわしいかどうかはわからないけれども- 誠実で男らしく、頼りがいがあって、どことなくアウトサイダーなざらつきも感じさせる歌声が何より気に入った。広島出身。そんなプロフィールにも共鳴したのかもしれない。地方から東京に出てきた、ぼくと同じ田舎モン(失礼)。

そして、ディスコだとかカフェバーだとかリゾートだとか、時代がチャラチャラし始めた80年代の世相にどこか抗うようにぼくは、しっかり地面に足を踏ん張って生真面目に歌を放つ浜田省吾を好んで聴くようになった。

とりわけ、1980年に発売された『HOME BOUND』は衝撃的だった。レコードに針を落とし、6畳のアパートの部屋でひとりで聴いた。まだ、そんなふうに音楽を聴く時代だったのだ。なんとなく流して聴いてしまうんじゃなく、言葉のひとつひとつ、音の一粒一粒をしっかりと心に刻みつけるように音楽を聴く時代だった(と思う。ぼくだけなのか?)。

1曲目の「終りなき疾走」を聴き終わったとき、自分の見ている風景のピントがキュッとクリアになった気がした。清々しい高揚感が体にみなぎった。

当時のぼく、21歳。苦悩や葛藤を振り切って走りだしたかのような浜田省吾の歌を聴いて、田舎モンなりの自分の価値観で20代を走り抜けようと思ったのだった。

2016.07.16
18
  YouTube / SHOGO HAMADA Official YouTube Channel
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1959年生まれ
藤本真
コラムリスト≫
66
1
9
7
9
EPICソニー名曲列伝:ばんばひろふみ「SACHIKO」が火をつけた大爆発への導火線
カタリベ / スージー鈴木
26
1
9
7
9
浜田省吾「風を感じて」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.15
カタリベ / スージー鈴木
44
1
9
8
2
達郎サウンドの礎、青山純と伊藤広規のリズム隊 — 出会い篇「SPARKLE」
カタリベ / ミチュルル©︎たかはしみさお
87
1
9
7
9
ハマショーで風を感じて、自由に生きてく方法なんて100通りだってあるさ
カタリベ / 藤澤 一雅
40
1
9
7
6
厳選シティポップ!カセットテープで聴くドライブソング「夏の都会の夜景」編
カタリベ / 彩
39
1
9
8
7
さだまさし「風に立つライオン」歌詞の深読みとアメイジング・グレイス
カタリベ / ミチュルル©︎たかはしみさお