3月10日

転がり続ける青春の応援歌、レッド・ウォーリアーズのロックンロール!

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レッド・ウォーリアーズのシングル「ROYAL STRAIGHT FLUSH R&R」がリリースされた日
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練習曲は “バッドボーイズロック” なレッド・ウォーリアーズ


「自分、ベース弾けるんやって?」

高校一年の秋、教室前の廊下でそう声をかけられたのがきっかけだった。とにかくバンドを組みたくて、高校入学と同時に、競争率の高いギターではなくてベースを始め、同じクラスの友達と遊びでスタジオに入ったりしたことはあったが、バンドとして活動することはなく、自分はそこで初めて憧れていたバンドというものに入ることになった。

そのバンドは4ピースバンドで、メインはレッド・ウォーリアーズのコピーだった。当時BOØWYやPERSONZなどビート・ロック系が好きだった自分には、“バッドボーイズロック” なレッド・ウォーリアーズは “食わず嫌い” な存在で、正直あまり思い入れはなかった。そんな自分に渡された練習曲のうちの1曲が「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」だったのである。

ダイアモンド☆ユカイの実体験? まずは自分を信じて突き進め


「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」は、ダイアモンド☆ユカイが、音楽の道に進むことを反対された父親との実体験を元に書いた曲だと言われている。そこには夢に向かって、僅かな可能性と自分を信じて突き進む熱い思いが込められている。

 どしゃ降りの夜にだまって飛び出した
 空のポケットに夢だけ放り込んで

 指図は受けないぜ
 俺にはこれだけしか出来ないのさ
 取り残された古いモラルに
 唾をはきかけるぜ No Surrender

 傷をおさえたまま
 ひざを抱えてばかりじゃいけないぜ
 はいつくばっても暗闇の中
 叫び続けてやる No Surrender

 とぎ澄まされた時間の中で
 唾をはきかけ
 はいつくばっても
 転がり続けるぜ No Surrender

稀代のロックヴォーカリストであるユカイのパワフルな歌声から放たれる、熱い言葉の数々。小さなことに悩んだり拘ったりする前に、まずは自分を信じて突き進めと背中を押してくれる、そんなパワーに溢れた曲なのである。

ロイヤルストレートフラッシュに込められたメッセージ


そもそも何故 “ROYAL STRAIGHT FLUSH” なのかを考えてみる。“ロイヤルストレートフラッシュ” は、トランプのポーカーで最強の役である。52枚のトランプから5枚のカードを選ぶ全組み合わせは2,598,960通り。その中からロイヤルストレートフラッシュになる組み合わせはたった4通りしかない。即ち4÷2,598,960×100≒0.00015%という奇跡のような確率でしか発生しないのである。

「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」というタイトルには、奇跡が起こらないと実現しないようなことでも、僅かでも可能性があるのならば、諦めることなく挑戦し続けろ! というメッセージが、きっと込められているに違いない。

バンド活動を通じて取り込まれた、曲の持つ熱い魂


自分たちのバンドで「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」は、一番の代表曲となった。どんなライブでもほぼ毎回セットリストに入れていた。当時は曲の持つメッセージ性なんて考えてなくて、演奏するたびフロアで盛り上がる仲間や友人たちをみて喜んでいただけだったけれど、練習で、そしてライブで繰り返しこの曲を演奏することで、曲の持つ熱い魂が自分たちの中に取り込まれていたのかもしれない。

そんな自分たちのバンドも、高校を卒業し、メンバーそれぞれが別の進路に進んでいく中で、バンドは自然消滅のような形で活動を終えてしまう。

そうして別々の道を歩んで数年が経った頃、音楽を続けていたヴォーカルの “ヨネさん” とギターの “さんちゃん” の2人が、プロを目指して上京するという話を耳にする。自分はすっかりサラリーマンとして社会の歯車になってしまっていたが、彼らにはまだ「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」のような熱いチャレンジスピリットが残っていたのだ。少しうらやましかった。

それから10年余りの月日が経ち、自分も結婚し子供も授かり家庭ができた。そして上京した彼らも、音楽は続けながらも、世帯をもち別の仕事で生計を立てて暮らしていた。そんな時、自分は単身赴任で彼らが住む東京へ転勤することになったのである。

彼らと数年ぶりに会って酒を酌み交わしている席でヨネさんからある提案が…

人生通じての応援歌「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」


「なぁ…もう一回バンドやろうぜ!」

こうして自分は約20数年ぶりにベースを持ち、彼らとバンドを組むことになった。もちろん演奏するのはレッド・ウォーリアーズ、そして「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」である。ベースを触ること自体も20数年ぶりだったが、不思議なもので「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」だけは身体が覚えていた。

そして初めてスタジオで合わせた瞬間… 自分は高校時代のロック少年に戻っていた。歳を重ね、仕事や家庭、体力など色々なしがらみに “降伏” させられていた自分が、その時間だけは “転がり続ける” ことができた。そう、それはまさに、

 No Surrender,Keep On R&R!

… なのである!

「ROYAL STRAIGHT FLUSH R & R」は自分にとって、青春時代だけでなく、人生通じての応援歌だと言える。これからも、この曲とともに転がり続けたいと思う。



2021.03.12
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カタリベ
1973年生まれ
タナカマサノリ
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