アニメ「燃える！お兄さん」の楽曲はバラエティのBGMと相性バッチリ!?

『燃える！お兄さん』の作者・佐藤正は、『ハイスクール奇面組』の作者・新沢基栄の元アシスタントで師弟関係にある。だから、その作風も同じくドタバタギャグ路線。

ただし、バイオレンス要素は多め。ツッコミによる流血沙汰も日常茶飯事であり、マイルドでのんびりした作風の奇面組よりも、ギャグ描写もアグレッシブで過激。勢いで書きなぐったようなコマも多く、洗練されたイラストと構図で読みやすかった奇面組に比べ、読み手を選ぶ感が強かった作品だ。

主題歌『ドリーミー・ドリーマー』を歌うのは石川優子。CHAGEとの『ふたりの愛ランド』がヒットした歌手である。歌詞はひとかけらも覚えていないが、メロディは猛烈に印象に残っている。特にイントロ部分はバラエティ番組でたびたび使われているのも大きいと思う。

このアニメ『燃える！お兄さん』の BGM はバラエティとなぜか相性がイイようで、エンディングで視聴者からのハガキを読み上げる伝説の企画『燃えるお兄さんコーナー』の BGM は、TBS系『噂の！東京マガジン』の『平成の常識・やって！TRY』のコーナーでも使われている。番組全体に漂う古臭さと絶妙にマッチしているから侮れない。

アニメ放送時、筆者は中２～中３。「あちゃ！お茶！玄米茶！」の決めフレーズ、「はぁ～シュポシュポ」と腰を前後に振る決め（？）ポーズなどなど、奇面組よりもさらに偏差値低めな内容を友達と競うようにマネしていたのは恥ずかしすぎる黒歴史だ。

アニメも原作も内容はほとんど忘れてしまったが、アメリカかぶれのキャラクター「ロッキー羽田」の必殺技名「スーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルボンバー」だけは、今でもしっかりと覚えている。披露する場がないのが残念だ。


Song Data
ドリーミー・ドリーマー / 石川優子
作詞・作曲：石川優子
編曲：瀬尾一三
発売：1988年（昭和63年）４月６日

2016.09.04