2017年の春はスペシャルズに続いてマッドネスも来日。にわかに脳内にSKAブームが再燃しているが、そういえばマッドネスを知ったのも35年前の春だった。
同世代の多くの方がそうだと思うが、それはHONDAが当時発表したビーグル車CITYのCMソング「シティ・イン・シティ」。マッドネスのメンバーも出演して披露した “ムカデ・ダンス” は、ボンクラ中学生の心をつかむに十分だった。
あの動作は、わかりやすいし、マネしやすい。初めてそれをみたときは、まさかこの人たちが歌って演奏しているとは思わなかった。イギリスにマンザイ・ブームが起きているとしたら、こういう人たちが支えているのか? 程度の認識。
そんなイロモノ的第一印象だったから、この人たちが2-TONEを代表するファッションリーダーで、イギリスでヒット曲を連発する人気バンドであることを知ったときは驚いた。
この頃から、自分もイギリスのチャートをチェックするようになるのだが、「アワ・ハウス」「ウィングス・オブ・ア・ダヴ」等がチャートに上がる度に「へえ~」と納得し、同時になんだかカッコいいなあと魅了され始める。
ミュージックビデオで見せるビジュアルは相変わらずバカ全開だったが、肝心のサウンドは粋でいなせで、曲のテイストにブレがない。中学卒業の頃にお笑い芸人と思っていた人たちは、気づけばとてつもなくチャーミングな人たちになっていた。
ご存じのとおり、マッドネスは86年に一度解散し、92年の再結成を経て現在も活動を続け、英国の国民的バンドという呼び声が聞かれるようになって久しい。日本のファンにとって嬉しいのは、そんな彼らのライブが8,000円ポッキリ(死語すみません。厳密には今や発券手数料がとられるからポッキリではないし)で見られることだ。
外タレ(死後の連発、陳謝)公演のチケット万越えが当たり前の時代に嬉しいじゃないか。そんなところにも、この人たちの粋でいなせな魅力を感じてしまうのである。
2017.03.28
YouTube / SpmanTeikoku
YouTube / UnionSquareMusic
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