6月25日

スウィング・アウト・シスターの魔力、千葉の富津が南仏プロヴァンス?

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スウィング・アウト・シスターのシングル「ブレイクアウト」が日本でリリースされた日
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photo:UNIVERSAL MUSIC  

80年代後半から90年代前半にかけてシーンを席巻したポップデュオのスウィング・アウト・シスター(以下、SOS)が2018年10月、日本にやってくる。わたしもチケットを買ったので、復習の意味も込めてリマインドしてみよう。

今でこそ音楽とファッションの距離感はかなり近いけれど、当時はファッション雑誌の雰囲気をそのまま音に封じ込めたような SOS のサウンドは斬新だった。とはいえ、彼らの音楽が尖っていたかというとそうではなく、むしろまったく逆。

ポップ、ジャズ、ソウル、ラテン、ディスコ、映画音楽など、様々なジャンルをまぜて煮詰めて美味しい部分だけ抽出した「極上の中庸」とも言えるような音楽。そしてその上に、ステージよりも銀幕の方が似合いそうな歌姫コリーン・ドリューリーの魅力が加わるのだから売れないわけがない。

そんな SOS の音楽をわたしが初めて聴いたのは、札幌のススキノの雑居ビルにあったディスコ。地方都市にありがちなさえないハコだった。

久しぶりに札幌へ行って、地元に住むいとこと再会したわたしは何故かその店を訪れることになった。つまらないのでそろそろ帰ろうかと思いかけた時、SOS の「ブレイクアウト」が流れてきた。その刹那、ここはロンドン? ニューヨーク? パリ? と、心はススキノから異国のオシャレなクラブへ一気に「逃亡」してしまった―― 以降、わたしにとってオシャレなシチュエーションの BGM として SOS はマストアイテムとなった。

特に重宝したのはドライブ。今の若者では考えられないだろうけれど、当時は女の子が男子を評価する際の重点項目にクルマがあった時代だ。ドライブに誘おうにも、

レンタカー < 親のクルマ < 自分のクルマ

―― というヒエラルキーが立ちはだかる(他に免許なし層もいたけどクルマを持ってない理由にできる点がむしろ強みだった)。

残念ながら最下位レンタカー層だったわたしとしては、女心をつかむには音楽しかないというわけで BGM のセレクションに命をかけるわけだ。そして、最初のドライブデートなんかで相手の音楽の好みが分からなかったりする時、SOS ほど便利で万能なアーティストはいない。

たとえ、ニッポンレンタカーで借りた軽自動車で千葉の富津あたりを走っていても SOS の「ユー・オン・マイ・マインド」なんかをカセットで流せば、あら不思議。フィアットに乗って南仏の海沿いを走るロマンス映画のカップル気分に様変わり。ああ、若い頃の思い込み力って素晴らしいな…

SOS なだけに話題もすっかりブレイクしてしまったが、歌姫コリーンも9月21日で59歳になるんだと。もう、すっかりアラカン。YouTube なんかで探したらここ数年のライブなんかも見つけられるけれど、声質はそのまま。あと髪型も。南田洋子か黒柳徹子かっていうくらいの不変力。

わたしが前回 SOS のライブを観たのは90年代のこと。会場はできて間もない頃の東京国際フォーラムAホールで、彼らの音楽を楽しむには広すぎた記憶が残っている。今回の会場は六本木の Billboard Live なので場所もキャパも申し分ない。それにしても、久しぶりに着ていく服で悩みそうだなぁ。

2018.09.21
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  YouTube / swingoutsistercom


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