4月6日

FM東京「コーセー化粧品 歌謡ベスト10」80年代の音楽はラジオ番組と共に!

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美しいコーラスのジングル、「コーセー化粧品 歌謡ベストテン」


80年代の音楽は "ラジオ" の音楽ヒットチャート番組と共にあったーー。

80年代の音楽ヒットチャートと言えば、レコード売り上げ調査の『オリコン』と、TBSテレビ『ザ・ベストテン』が代表的ですが、音楽と親和性が高いラジオにおいても、各局で音楽ヒットチャート番組が編成され、それぞれ独自のランキングを紹介しながらヒット曲を流していました。

そこで、80年代に首都圏のラジオ局で放送されていた音楽ヒットチャート番組のうち、印象に残っているものを紹介するコラムのシリーズを始めます。今回取り上げるのは『コーセー化粧品 歌謡ベストテン』です。まずは番組の諸元から。

・番組名:コーセー化粧品 歌謡ベストテン
・放送局:FM東京(現:TOKYO FM)
・放送日時:土曜日 午後1時〜 約1時間
・MC:宮川泰、丸木陽子(1983年時点)

現在『JA全農 COUNTDOWN JAPAN』という番組が放送されているこの枠は、番組形式やスポンサーが変わりながらも、音楽ヒットチャート番組が40年以上継続している、“奇跡の枠” と言えましょう。

MCは、名作曲家の宮川泰と局アナの丸木陽子。「♪コーセーけしょーひーん かーよーうベストテーン」…… というコーラスが入るテーマソングやジングルは宮川泰が自ら作曲したものであり、美しい旋律やアレンジを今でも覚えている、という方は多いと思います。

進行のスタイルは、典型的なFM番組のような軽快なトーク主体ではなく、曲と曲の間で情報をしっかりと伝え、穏やかに進行していきます。順位・曲紹介に加え、ハガキリクエストのお名前紹介、初登場曲に対する宮川泰の寸評、ベストテンにランクされたアーティストが出演するゲストコーナーなどがありました。その穏やかさは、FM東京なのにNHK-FMっぽいなと感じたことを覚えています。

番組の構成も極めてオーソドックス。10〜4位をカウントダウン → 11〜20位をダイジェストで紹介 → ベスト3をカウントダウン…… と進行していきます。この構成は『ザ・ベストテン』や他の音楽ヒットチャート番組でも踏襲され、ベストテン番組の構成の元祖と言われているそうですね。



邦楽最新ヒット曲のエアチェックができる貴重な番組


ベストテンの順位がどのように決められていたかは、番組内でも説明されていなかったと記憶しています。総合ヒットチャートとして、番組で募集していたハガキリクエストや、レコード売り上げ、有線放送、FM東京のオンエア回数などが集計されていたものと推測しますが、ランキングの妥当性・速報性はやや疑問符が付くものでした。

80年代は化粧品のCMタイアップ曲が全盛の時代でしたが、この番組のスポンサーがコーセーということもあってか、資生堂やカネボウのタイアップ曲はあまり上位にはランクされませんでした。オリコンなど他のヒットチャートよりも明らかに順位が低かったことを記憶しています。

一方で、コーセーのタイアップ曲は、他のヒットチャートよりもかなり上位にランクされていました。最も印象的なのは、1983年夏のコーセーキャンペーンソングだった「夏女ソニア」です。大橋純子ともんたよしのりのパワフルボイスがぶつかり合うツウなデュエット曲で、当然、番組内のCMで1日に何度もこの曲が流れました。

この曲はオリコン最高位16位ですが『コーセー化粧品 歌謡ベストテン』では何週間もランクインしていました。筆者はこの曲がお気に入りだったので、ちょっと嬉しかったことを覚えています。

このようにランキングの信頼度にやや疑問があったにもかかわらず、この番組を毎週聴いていたのには大事な理由がありました。それは、邦楽最新ヒット曲のエアチェックができる貴重な番組だったからです。

化粧品のCMタイアップ曲が全盛の時代


この番組では、曲紹介を楽曲にかぶせることなく、イントロからきちんと聴かせてくれたのです。私が初めてこの番組を聴いた1983年1月のある週では、初登場曲、ゲストの曲、ベスト3の曲がフルコーラスで流れ、残りの曲は短縮バージョン(おそらく番組独自に編集していたと思われます)が流れました。

そもそもFMで流れる音楽は洋楽が中心ですから、邦楽を扱う番組が少なかったですし、邦楽の番組でも新旧さまざまな曲が紹介されるのが普通ですから、最新ヒット曲だけが流れる番組は稀少でした。また、当時FM東京以外で唯一のFM局だったNHK-FMでは、公共性というポリシーによりタイアップ曲が放送されなかったので、タイアップ曲をFMで聴けるのはFM東京だけという状況でした。

FMの音質で邦楽の最新ヒット曲が聴けて、イントロに曲紹介がかぶることなくフルコーラスが流れる。つまり、邦楽最新ヒット曲のエアチェックができる『コーセー化粧品 歌謡ベストテン』は、ヒット曲好きだった当時の筆者にとって、とても大切な番組になりました。

FM・ラジカセ・エアチェックの原体験


当時の筆者は、オーディオに詳しい友達の導きにより、やっと貯めたわずかなお金でラジカセを買いました。モノラル録音、一時停止ボタン無し、という最も安いタイプのものでしたが、それでも筆者は嬉しくて、何を録音しようかと思案していたところ、その友達がこの番組を教えてくれました。

それまでAMでしか聴いてこなかった音楽をFMの音質で聴いたときの驚き、そしてそれをカセットテープで繰り返し聴ける感動は、強く脳裏に刻まれています。FM・ラジカセ・エアチェックの原体験のひとつ、それが筆者にとっては『コーセー化粧品 歌謡ベストテン』なのです。


今回『コーセー化粧品 歌謡ベストテン』のコラムを書いていく中で「この番組が自分の音楽体験に与えた影響は、実はとても大きかったんだ」と改めて気づきました。80年代の音楽が好きなのは、多感な時期だったことに加え、ラジオを通じて耳で音楽に触れていた時間が長かったからなんだ…… コラムを書き終えた今、そんなふうに感じています。

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2023.02.24
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カタリベ
1970年生まれ
倉重誠
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