ほかのカタリベさんが書かない路線を狙う私としては、どうしても書かねばならぬ人がいます。それは、香坂みゆき嬢です。
なぜってそれは、単に「好きだから」ということもありますが、実は84年に京都・河原町では、かなり歌われていたからなのです。この頃は、ご存じのように「アイドル全盛」と言われた時代です。でも、意外にカラオケで歌われていた人(曲)は少なくて、明菜ちゃんと聖子ちゃん、酒がすすんで盛り上がった人がキョンキョンを歌うぐらい。
奈保子ちゃんや芳恵ちゃんの曲は、決まった曲が半年に一度リクエストされるぐらいだったと思います。ですから、最近バラエティに出ている「昔のアイドル」たちの曲は、まず歌われたことがないんですよ(今、懐かしがって歌う人はいるかもしれませんね)。
さて、アイドルではありましたが、みゆき嬢は子役出身ということもあり、80年代には、もはやベテランの域。その頃、登場してきた聖子ちゃんたちとは、“新しさ” の印象が異なるためか、あまり、ザ・ベストテンなどでお目にかかることがなかったですね。しかし、「上手い」歌い手さんであり、80年代にも結構なビッグネームから曲を提供されてリリースしているのです。
特に、作詞:大貫妙子さん、作曲:EPOさんのタッグによる『ニュアンスしましょ』は、資生堂'84秋のキャンペーンソングであり、フワフワ感があって、かなりの人気だったと思います。もちろん、ザ・ベストテンでも拝見しました。歌手を志していたSさんや、某下着メーカーのKさんなどが、相当な気合いで歌っていたことを覚えています。ぜひ、一度お聞きください。
ニュアンスしましょ / 香坂みゆき
作詞:大貫妙子
作曲:EPO
編曲:清水信之
発売:1984年(昭和59年)8月1日
2016.04.23