80年代は、男性が女性を食事や遊びに誘うなら、「クルマ」はゼッタイ保有、重要なアイテムでした。女性も、「ロマンチックに海や夜景のドライブに連れて行ってもらいたい〜」と思っていたので、ドライブデートは当たり前。
ドライブデートをセッティングする男性は、デートでクルマを走らせる場所に合わせて、女性が喜ぶ、グッとくる曲、落とせる曲(笑)をカセットテープに録音してかけていました。
女性は、男性がかけたテープの曲のセレクトが、自分の好きな曲の価値観と合うか、センス良くてドライブの雰囲気と合っているか。
どうでもいいような、そんな男性の努力、力量を… 今後のお付き合いの選定基準にもしていたりしました。ロマンチックにさせてくれる、オシャレな男性なのか見極めたりして(笑)。
80年代、男女のストーリー。恋愛の色んな場面でクルマが登場するユーミンの歌詞は、その状況が「映像」となって目に浮かぶ方は多いのではないでしょうか。
今回から3回にわたって、私が勝手に選ぶ「ユーミンサウンドとオトナの胸キュンドライブ」。
クルマというデートアイテムがあるからグッとくる曲、今でもあの頃のようにキュンとなる曲について書いていきますね。
1回目は ドライブストーリーの定番中の定番「中央フリーウェイ」
2回目は「埠頭を渡る風」
3回目は「星空の誘惑」
この3曲は、ユーミンならではの視点で、恋する女性のドライブ中の彼への気持ち、仕草、そしてドライブをしていないと見ることのできない風景が、センスのよい洒落た言葉で見事に表現されていて、クルマという密室な空間で時間を一緒に過ごす「憧れ」を感じた曲。
1回目は、ユーミンの大人のラブラブドライブ真骨頂、「中央フリーウェイ」。運転しながら、何気にさらっと、男性にしてもらいたい行動の歌詞に、高校生だった私は憧れました。
片手で持つハンドル 片手で肩を抱いて
愛してるって 言ってもきこえない
風が強くて
風が強くて、せっかくの嬉しいことばが聞えないということは、「オープンカー」なのでしょうか。かっこいい大人選びのクルマが、目に浮かびます。
「中央道」という名称も、ユーミンの世界では「中央フリーウェイ」となり、目に浮かぶのは、一気にオシャレな道路とクルマ。
そして、その「中央道」を走った時に、ユーミンの歌詞通りに「競馬場とビール工場」が本当に、本当に見えた時の感動。
自分もあの歌詞の中にふと入り込んで、大人になった気分。
町の灯が やがてまたたきだす
二人して 流星になったみたい
この道は まるで滑走路
夜空に続く
そのキラキラした恋愛の世界。でも、現実にそこにある、見える景色。恋する大人の男と女、二人だけの世界。素敵に大人のいちゃいちゃ感が出ています。
そういえば、ユーミンの曲で他に、名車コルベットでの夜のドライブをオシャレに歌った、「コルベット1954」という、来生たかおさんとのデュエット曲があります。
月も追って来ないわ
みんな探してるころ
Corvette 1954 あなたとどこへでも行く
きみの細いつめのような
ライトは流線形
Corvette 1954 すぐに遠くへさらうよ
好きさ 好きさ 好きさ
と、ユーミンの夜のドライブストーリーに、夜空、月、クルマのライトを取り入れて、素敵に表現しています。そして、男性が愛も囁いちゃう。誰もがドライブデートストーリーの主人公。
80年代は、こんなドライブをしていた、できちゃう世の中だった気がします。
あ〜♡ オシャレなドラマの主人公にでもなれそう。大人の男性の運転で、ドライブに行きたくなります。クルマでしか体感できない、胸キュンシチュエーションが、またまた映像でドラマになって目に浮かびます。
次回もまた、ユーミンサウンドと素敵なドライブデート、「埠頭を渡る風」について、女性目線から書かさせていただきます。
2017.05.06
YouTube / 松任谷由実
Youtube / syouwa- kayoukyoku
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