4月25日
ニューミュージックの扉を開いたハイ・ファイ・セット vol.4
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photo:Amazon  

NHK連続テレビ小説「おひさま」(2011年)の主題歌を平原綾香さんが美しく透き通る声で朗々と歌っているのを聴いて、その当時思ったことがある。

この感じ、どこかで聞いたことが無かったか?

たいていこういった既視感は気のせいに過ぎない。だが、今回は違った。作曲は渡辺俊幸さん。赤い鳥でドラムを担当していた方である。この曲を山本潤子さんが歌ったらとすぐに思ったのも、私がやはり赤い鳥を聴いて育ち、ハイ・ファイ・セットの曲で青春を送ったからに他ならない。人間の記憶とは面白いものだ。ちょっとテレビを点けて耳に残った曲が脳内を巡り、様々な記憶を辿って一つの答えを導き出す。平原さんの歌声が私の記憶のタイムマシンを起動させた。そして、たぶん… 私は死ぬまで山本潤子さんの歌声を心に刻んだまま生きていくのだろう。さて、ここまでハイ・ファイ・セットについて随分と書いてきたというのに抜けているピースがある。そこで、最後にグループの代名詞ともいえる大ヒットナンバー、そして最後のシングルカット… この重要なピースを埋めておこうと思う。


「フィーリング FEELINGS」
少年時代、ヒーリングミュージック的に街のレストランや喫茶店でかかっているこの曲を私は何度耳にしてきたことだろう。同曲はグループ20年の活動期間を支えた大ヒット曲である。この曲でNHK紅白歌合戦に出場しているので、ハイ・ファイ・セット=フィーリングと記憶している人は多いんじゃないだろうか。

世界的に大ヒットしたモーリス・アルバート「愛のフィーリング」(1975年)のカヴァー。オリジナルでは失った恋人をいつまでも忘れることが出来ない切ない気持ちが歌われている。それを、なかにし礼氏が都会的なセンスで作詞。大人の恋を歌った女性の曲へと見事に変貌させた。『ただ、一度だけの戯れだと知っていたわ… 愛はその場限りの幻なの…』山本潤子さんの繊細な表現力が加わって、聴く人の心のひだにそっと忍び込む。そんな名曲に仕上がっている。

作詞・作曲:Morris Albert
日本語詞:なかにし礼
編曲:田辺信一
発売:1976年(昭和51年)12月1日


「忘れないわ」
デビュー以前から赤い鳥を意識してきたという小田和正さんからの楽曲提供。この曲の凄いところは小田さんのカラーが容赦なく強いところ。小田和正でしか表現できないであろう楽曲を山本潤子さんが見事な歌唱力で表現し、完全に自分のものにしているところに注目してほしい。弾けるような明るい歌声と小田さんの流れるような美しいメロディが融合して、このラストシングルは奇跡的な輝きを放っています。

作詞・作曲・編曲:小田和正
発売:1991年(平成3年)4月25日

2016.07.23
25
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カタリベ
1966年生まれ
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