この記事を読んでいるあなたは、もしかするとスターダストレビューを知っているかもしれない。いや、知っていてもおかしくはない。今年、2016年でまる35周年を迎えるバンドだし、デビュー以降ずっとライブをやり続け、ツアーで全国を巡り続けているのだから。
でも、ぼくの知る限り、この35年間、1度も日本の音楽シーンを席巻したようなこともない。いわばビッグヒットのないライブバンド。それがスタレビだ。
ぼくが彼らを初めて知ったのは1982年。大学を卒業し、社会人として音楽雑誌の編集者を始めたばかりの年。セカンドアルバム『今宵はモダン・ボーイ』の取材のために、デビュー作『STARDUST REVUE』もあわせて、彼らのレパートリーを聴いたときだ。
ブギウギから、ジャズ、ブルースっぽいものまで、やりたいこと何でもやってる! 楽しいったらありゃしない。ボリュームのあるコーラスも気持ちよかったし、ブラックもホワイトもなんでもありの五目飯的スタレビ・ワールドに思い切りはまった。
でも、シチズンのCMにもなったデビュー曲「シュガーはお年頃」、いい曲なのになんで売れなかったんだろう? 「CMなのにオリコンの200位くらいだった」なんてメンバーも不思議がっていたが、ある意味、そんな不遇なスタートからじわじわと35年も上り調子を続けているバンドなんてそうそうあるもんじゃない。
むしろ幸運だった。大ヒットとは言わないまでも、「夢伝説」「追憶」「木蘭の涙」などそこそこのヒット曲はいくつもあるし、言ってみれば、ずっと旬、いつも伸びしろがあるイメージで、今もたくさんの観客を集めてステージに立ち続けているのだから。
そして2月20日から来年にかけて、「35周年」を掲げて、彼らはまたロングツアーに出る。
2016.02.26
YouTube / abc5884
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