2015年、ヤクルトスワローズが久しぶりに優勝し、プロ野球が話題の中心だった時代を懐かしく思い出した。ヤクルトが初優勝を果たしたのは1978年。日本シリーズでは3年連続日本一だった強豪、阪急ブレーブスを接戦の末下して初の日本一。広岡達朗監督、若松勉選手、安田猛投手を間近で観たのはファンクラブに入っていた友人の誘いで連れて行ってもらった優勝記念の感謝イベントだった。あの時、日本武道館で得た興奮は今でも忘れられない。
そして、それとほぼ同時期に阪神タイガーズから西武ライオンズにトレードされた大物選手がいた。世界のホームラン王、王貞治と熾烈なホームラン王争いを続けてきた田淵幸一選手だ。1982年、ライオンズは円熟期に入った田淵選手の豪快な打撃とヤクルトを優勝させた優勝請負人・広岡監督のクレバーな采配で優勝。マイナーだったパリーグを一気に主役に押し上げた。
そのパリーグ人気を後方支援したのは、たぶん「がんばれ!!タブチくん!!」だろう。この漫画の主役は肥満体のキャッチャー、性格もルーズなタブチくん。タブチくんとは真逆な性格であるクールなヒロオカさんとの掛け合いが絶妙だった。実在の選手をモデルとしたキャラクターが大受けし、このタブチくんブームと実際のプロ野球がガッチリとリンクし社会現象となった。
そのアニメのテーマソングを歌っているのが、スターダストレビューとしてデビューする前の根本要サン。「がんばれ!!タブチくん!!」「WAOH!!」などそのほとんどを手掛けています。そしてエンディングテーマである「がんばれば愛」の作曲とコーラスは大瀧詠一という最強コラボレーション。大瀧さんらしい曲調にバッチリ決まるソウルフルな要節。「君は天然色」(1981年)と似たフレーズが隠されているので聴き比べてみて。
がんばれ!! タブチくん!! 第2弾 激闘ペナントレース
公開:1980年(昭和55年)5月3日
2016.02.05
YouTube / HoeHoe7
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