2023年 6月21日

しなやかな猛獣!田原俊彦 79枚目のシングル「ダンディライオン」の素晴らしさ

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「どんな時代でもトシちゃんでいられる」という最強の才能


「トシちゃんはね、変わらないよ。今でも足が上がるし、カッコイイよ!」

田原俊彦、トシちゃんが、テレビの露出が途絶えていた時期はかなり長かった。しかしデビューから大ファンの友人はコンサートに通い続け、パフォーマンスも昔と変わらずキレキレだと、熱く語ってくれたものだ。彼女は必ず冒頭の言葉を、誇らしげに言っていた。

当時は「そうなんだ。トシちゃん頑張ってるんだなぁ」くらいにしか思わなかったが、いやもう、今となれば彼女の――

「トシちゃんはね、変わらないよ!」

と言い放ったあのドヤ顔の理由が分かる。ライブ映像を見たが、こりゃすごい。脚は上がるが、息はあがらない。声のキーも同じだ。ちょっぴりやんちゃな笑顔も変わっていない。還暦を過ぎてもマジで「変わってない」!

今ではもうテレビ番組への出演も増え、私を含め、多くの人が彼を再評価している。時代は、どこからともなくやってくる「流行」に引っ張られ、上がったり下がったり、大きな波がザブンザブンと打ち寄せる。

エンタメに関わる人は、まさにその不安定な波に乗るサーファーの如し。が、今のトシちゃんは本当に不思議で、その波を俯瞰している感がある。彼はもう自分の “森” を持っている。そう、いつだって攻める準備OK、ジャングルで爪を研ぐ、しなやかな猛獣だ。

カラオケで歌うとわかるトシちゃんソングの難しさ


5月31日に配信が開始されたシングルはなんと79枚目、タイトルは「ダンディライオン」。さっそく再生ボタンを押すと、スマホが美しくビビッドな赤に染まり、聴こえてくるグルーヴィーで躍動的なイントロ、トシちゃんの甘い声!

彼のパフォーマンスは激しくアグレッシブだが、声は綿あめのようにふんわり、スイートである。このギャップこそトシちゃんのトシちゃんたる所以。カッコいいのに癒されるのである。この揺れが時に「音痴」と言われてしまう原因でもあるのだろうが、彼の歌の難しさはカラオケで歌うとよくわかる。「お、思ったよりムズい」と!

私は「哀愁でいと」を歌ってビックリしたクチだ。延々と低音が続き、「♪ない方がましさ~」でやっと上がったと思ったら、サビの「bye bye 哀愁でいと」でまた下がる! 結局テンションのキープが難しく、お経のようになり、これを踊りながらキュートに歌う彼に一目置いた。



今回の「ダンディライオン」も、サビが落ち着いていて、ちょっと「哀愁でいと」と似た独特のメロウ感がある。そこを、彼は相変わらずの綿あめ声とダンディズム溢れる高音(地声!)のセットで、大人の余裕と攻撃性を演じてくる。

ステージでは、ここにスタイリッシュなダンスと、「フォー!」「ハッ」「カモーン!」というシャウトも入るはず。すべてが一つになり、しなやかな「ライオン(猛獣)」へと変わるのだ。ダンデライオン(たんぽぽ)のように、客席にハッピーをまんべんなく散らせながら。これはぜひステージで観たい!

少し懐かしくユーモラスなワード満載


思い出してみれば、33年前も彼は猛獣として ”森” にいた。1990年にリリースされた37作目のシングル「ジャングルJungle」だ。

「ジャングルJungle」で妖しく粋な恋の駆け引きを繰り広げ、「そうさ」と自信満々に言い切った彼は、今「ダンディライオン」で、1%の夢を叶えようと爪を研いでいる。「ダンディライオン」の作詞は真間稜。「ジャングルJungle」の作詞は松井五郎。作詞家は違うけれど、田原俊彦のポジティブな生き方が ”森の中” で見えてくる。ワイルドなスピリットはこれからもきっと、永遠に健在だ。

伝説のアイドルとしてすさまじい紆余曲折を経験しながらも、ファンの前では常に、絶頂期のハッピーなテンションを維持する。

笑顔と凛々しさが必ずそこにある心強さ。あぁ、友達は、これをずっと見てきたのだなぁ。

「トシちゃんは変わらないよ! ずっとカッコいいよ」

―― その通りだよ!

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2023.06.12
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カタリベ
1969年生まれ
田中稲
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