6月5日

アイドル?声優?シンガーソングライター? 飯島真理の萌える歌声

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飯島真理の3rdシングル「愛・おぼえていますか」がリリースされた日
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photo:グリーロレコード  

「マジすか? どれだけオタクなんすか?」

イイ歳したオジサンがアニメにハマっているなどと若いヤツによく言われる。でも、周りを見渡してみると、そういうことを突き詰めなければ成功できないんじゃないの? とも思う。タランティーノもゲイツも、世の中で成功を手に収めたヤツらのほとんどが筋金入りのオタクばかりじゃない。そうやって適当な理由を付けて、今ここでコレを書いている阿呆はアニメを観まくって、観まくって、アニソンや声優のオリジナル楽曲にまで手を出した訳である。

そんな中で気になったのが、声優、シンガー、女優としても活躍する花澤香菜さんであった。美しい澄んだ歌声が印象的。「初恋ノオト」「あたらしいうた」なんかを聴いていると人生の半ばを過ぎたオジサンだって癒されて「おっふ」(※注)してしまう。そういえば、そういうことが随分昔にもあったような気がする。どこかで彼女の曲を聴いたことが有るようなデジャヴ。…記憶を深く探ってみると飯島真理というワードに突き当たった。

飯島真理は、1980年代に大ヒットしたアニメ映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』(1984年)でリン・ミンメイという美少女キャラクターを声優として演じ、その主題歌を大ヒットさせたシンガーソングライターである。彼女は人気声優が主題歌を歌うという現在のアニメソングのひとつの方向性を形作った元祖。だからなのだろう。花澤さんの楽曲を聴いている内に飯島さんの持つ空気と同じ匂いを感じてしまったのである。

さて、ここでオススメしたいのが飯島真理さんのデビューアルバム『Rosé(ロゼ)』(1983年)。このアルバムは飯島さんがマクロスのテレビシリーズで声優として成功し、人気が上昇するなかでレコーディングされたもの。学生時代、オタクをこじらせまくった後輩から「先輩、コレだけは絶対聴かなきゃダメですよぉ~!」と鼻息荒く詰め寄られたことを思い出す。

教授(坂本龍一)をプロデューサーに迎え、後藤次利(ベース)のほかにティン・パン・アレーの林立夫(ドラム)、赤い鳥の大村憲司(ギター)、清水靖晃(サックス)らが参加している。だから、その演奏を聴いてしまったら最後… ハマって当然の一枚に仕上がっている。そこにミンメイ役で声優としての人気を刻んだばかりの天性の萌えヴォイスです!!! 「愛・おぼえていますか」の大ヒットへの助走は、すでにこのアルバムで整っていたんですネ。

続いてリリースされた「愛・おぼえていますか」の作詞/作曲は加藤和彦・安井かずみ夫妻。「不思議なピーチパイ」で竹内まりやを一流アーティストに押し上げた大ヒットメイカーが起用されたことからも、当時の飯島真理に対する期待の大きさがわかります。こうしてシングルが発売されると彼女は映画のヒットと共にオリコンチャートを一気に駆け上がります(最高7位)。

そして、『ザ・ベストテン』や『歌のトップテン』などの歌番組に登場するようになるとアイドル歌手のようなその愛くるしい風貌と可愛い仕草に僕たちは一瞬で心を奪われ、思わず「おっふ」とため息をつかされるのでありました。おそまつ!


Rosé / 飯島真理 ※デビューアルバム
全作詞・全作曲:飯島真理
全編曲:坂本龍一
発売:1983年(昭和58年)9月21日

愛・おぼえていますか / 飯島真理
作詞:安井かずみ
作曲:加藤和彦
編曲:清水信之
発売:1984年(昭和59年)6月5日


※カタリベ注:
美少女を見た時に、凡人が驚嘆と感激のあまり発してしまう声。または、ため息。

2016.11.02
40
  YouTube / 876TV(1分14秒から楽曲)


  Spotify


  YouTube / 花澤香菜 Official YouTube
 

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1966年生まれ
鎌倉屋 武士
goo_chanさんの言われる通り本職の声優さんとして水樹奈々さんの功績は計り知れませんネ。飯島さんは発火点として、道筋は付けたかもしれませんけれど、彼女はあくまでもシンガーソングライターでしたから。

それにしても最近のアニソンの作曲家や歌手のボーダレス化は凄いものがありますネ~。菅野よう子さんも元々は、てつ100%のキーボードだったし・・・
2000年以降はバンダイ系の音楽制作会社ランティスの快進撃とか・・・そうそう、ランティスと言えば、テクノボーイズ パルクラフト グリーンファンド/feat.大竹佑季(長い!!!)の『打ち寄せられた忘却の残響に』が結構いいですよ!
https://www.youtube.com/watch?v=jCRL_LfgGgU
確か最近は「おそ松さん」に楽曲提供していたような・・・
https://www.youtube.com/watch?v=0uMxqZuwOjM
2016/11/05 04:08
1
返信
1965年生まれ
goo_chan
飯島さんの敷いたレールが一時期途絶えてしまったような気がするのは、やっぱりプロモーション効果を無視できなくなったメジャーアーティストが地上波アニメからアニソンに進出してきた影響が大きかったかも。シティーハンターとか、ハガレンとか・・・。今でこそ花沢、宮野といったフォロワーが増えてますが、そこをブレークスルーした水樹奈々の功績は大きいですよね。
しかしさすがに最近のアイマスとかラブライブみたいになってくると、2次元とリアルが完全にボーダレス化して、訳がわかりません(笑)
2016/11/04 14:29
3
返信
1966年生まれ
鎌倉屋 武士
「Send love to me」コレも良いです!TOTOにいたジョセフ・ウィリアムズとのデュエット。あ、ジョセフって、あのジョン・ウイリアムスの子供だったんですね…知らなかった~(^_^;)
https://www.youtube.com/watch?v=YSG3z_Vnm0s

太田さん。飯島さん、志が高かったんでしょうネ。日本でマクロスの歌姫というイメージに縛られたのは、ラッキーであったのは確かですけど、後々のことを考えると同時にアンラッキーな部分もあったのかもしれません。

新譜とかすごくイイ感じ。
http://www.marimusic.com/
2016/11/03 07:56
3
返信
1966年生まれ
太田 秀樹
ウィキペディアにこんな記述を発見しました。知らなかったけど、飯島さんご本人も仰っているので事実なのでしょう。

>1987年にはラジオ番組での共演をきっかけに山下達郎から誘いを受け、山下のMoon Records(ムーンレーベル、現在のワーナーミュージックジャパン)に移籍した。移籍第一弾アルバム『Coquettish Blue』は山下プロデュースとなる予定だったが、飯島の意向でセルフプロデュース作として発表し、オリコントップ10入りを果たした。

なんと芯が強いというか、なんともったいないというか。。。
2016/11/01 22:34
3
返信
カタリベ
1966年生まれ
鎌倉屋 武士
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