9月7日

ダンスミュージックとしてのマドンナ!ビルボード80年代ヒットシングルベスト10

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“クイーン・オブ・ポップ”の呼称は、マドンナこそに相応しい!


今なお現役シンガーとして活動を続けているマドンナ。2022年8月に64歳となった彼女は、今年歌手デビュー40周年を迎えた。よくよく考えてみたら、デビューから現在に至る40年間、常に大衆音楽の第一線に居続けているわけで、これって10年にひとり出るか出ないかの “スーパースター” 級の大偉業と言っていいものではないか。だからこそ “クイーン・オブ・ポップ” の呼称は彼女にこそ相応しく、現在のポップミュージックに及ぼした影響たるや計り知れないものがあるのは言うまでもない。

マドンナのポップアイコンとしての立ち位置が確立されたのは、間違いなく1980年代だ。1982年人知れず「エヴリバディ」でデビュー、1983から84年にかけて「ホリデー」が一般的ヒット、同1984年「ライク・ア・ヴァージン」がメガヒット、以降「トゥルー・ブルー」、「オープン・ユア・ハート」、「フーズ・ザット・ガール」、「ライク・ア・プレイヤー」等枚挙に暇のない全米ナンバーワン級のメガヒットを連発して、その座を盤石にしていった。

ダンスチャートでも誇る圧倒的な実績


その間、彼女の音楽の根底に常に流れていたのは “ダンスミュージック”。そもそもの出自からしてアンダーグラウンドなダンスミュージック・シーンであり、80年代に限らず彼女の音楽は一貫して、(アバンギャルドな)ダンスサウンドをポップミュージックに昇華させることに腐心していたと言えよう。そうマドンナは “クイーン・オブ・ポップ” であると同時に “クイーン・オブ・ダンス” なのだ。ビルボードの「Hot 100」での実績は(特に1980~2000年代)凄まじいものがあるが、「ダンスチャート」においては(1980~2010年代まで!)他の追随を許さない圧倒的な実績を誇る。

そんなマドンナの、進取の精神に富んだアバンギャルドさと一般的ポップミュージックの世界観を絶妙にミックスし、試行錯誤を繰り返しながら完成された “ダンスポップ” を確立していった1980年代作品の、傑作ベスト10を挙げてみたい。もちろんセールスやヒット度合いを測るベスト10ではなく、あくまでも時代をけん引する衝撃度 / 影響度を大いに感じた、私的ベスト10であることはご了承ください。(カッコ)内順位はビルボードの「Hot 100」、あるいはダンスチャートにおける順位。

第10位:クレイジー・フォー・ユー(1985年 1位)


"クイーン・オブ・ダンス" と言っておきながら、のっけからバラードソング。前年1984年に一般的ブレイクを果たし、出自たる時流に乗ったダンスミュージックで4曲連続トップ10ヒットを放った直後のシングル。送り手側の思惑がピタリとはまった絶妙なタイミングでの、普遍的魅力に溢れたバラードを投下。ジャクソン5の手法を彷彿とさせる、ダンススターがポップスターへとステップアップした重要作品。

第9位:エヴリバディ(1983年 ダンス3位)


記念すべき1982年リリースのデビューシングル。ポストディスコ期、次期スターを狙うディーヴァ乱立時代の、ニューウェーブ / エレクトロヒップホップ、来るハイエナジーさえをも内包したコンテンポラリーダンス。アングラ感が充満したワン・オブ・ゼムの感触はぬぐえないが、ブレない姿勢を示した“たたき上げ”を体現した毅然とした歌声が魅力的。初期シングル「Burning Up」「Physical Attraction」にも通じるこのアングラ感は、ワクワクしか感じなかった。

第8位:ラ・イスラ・ボニータ(1987年 4位)




3枚目のアルバム『トゥルー・ブルー』から、なんと5枚目のシングルにしてトップ10ヒットとなった作品。連続トップ10ヒット記録が12作(結果14作連続まで伸びた)となった。ラテンテイストが異色なレパートリーで、もはやどんな曲でもヒットさせるのでは、と強く思わせたまさしく飛ぶ鳥を落とす勢いのころの作品。日本では後にドラマで使用されたりして、独自ヒットとなった。

第7位:パパ・ドント・プリーチ(1986年 1位 / ダンス4位)




『トゥルー・ブルー』からの第2弾シングル。80年代マドンナの代表曲のひとつだが、直後の “R&B基盤のダンス・ディーヴァ” ブーム、“アイドル系エレクトロダンス”ブームのひな型たる横綱ダンスミュージック。マドンナ・フォロワーの最先鋒としてブレイクした直後のジャネット・ジャクソンに、“ダンス・ディーヴァのトップは私よ” と釘を刺したかのような作品。

第6位:コモーション(1987年 2位 / ダンス1位)


80年代のポップダンスシーンをけん引しながら、常に前進、進化していた中、あえてかつて経過したコケティッシュなエレポップに立ち戻ったかのような作品。エクスポゼ / カヴァー・ガールズといった(アイドル系)ディーヴァ・グループ、果てはティファニーやデビー・ギブソン等の次世代ディーヴァに、“こうやるのよ” と愛あるお手本を、一段だけ階段から降りて示したと思えてならない。

第5位:マテリアル・ガール(1985年 2位 / ダンス1位)




みんな大好き、ご存知セカンド・アルバム『ライク・ア・ヴァージン』からの第2弾シングル。初のナンバーワンとなった表題曲「ライク・ア・ヴァージン」に続くシングル、ここは絶対に外せない畳みかけのメガヒットを目論む作品が、こんなに完璧なダンスポップ、しかもマドンナのイメージをセンス良く植え付けるような楽曲で攻めてきた…。感心したと同時に、全面降伏の白旗を挙げざるを得ない80年代屈指の名曲。作者のひとりにピーター・ブラウンの名。

第4位:サイドウォーク・トーク / ジェリービーンfeat. キャサリン・ブキャナン(1986年 18位 / 1985年 ダンス1位)


一般的ブレイクとなった「ホリデー」をプロデュースしていたジェリービーン名義、1984年リリースの終盤期ガラージ・クラシック。マドンナはバックグラウンドコーラスで参加。ヒップホップ色の強いブギー系エレクトリックファンクという感触は、(アルバム作成以前の)マドンナ初期シングルに通じる、不思議で魅力的なアングラ感にあふれている。

第3位:ボーダーライン(1984年 10位 / ダンス4位)




記念すべき初トップ10ヒット。いわゆる "込み上げ系" といわれる、コケティッシュな女性R&B楽曲を作らせたら右に出るものはいないと言われるプロデューサー・チーム、レジー・ルーカス&ジェイムス・エムトゥーメだが、その片割れレジー・ルーカスのプロデュース作品。ステファニー・ミルズ「燃える恋心(Never Knew Love Like This Before)」(1980年6位)を換骨奪胎(イントロはほぼ同じ!)している。

第2位:イントゥ・ザ・グルーヴ(1985年 ダンス1位)




アルバム『ライク・ア・ヴァージン』からのシングル「エンジェル」のB面収録、映画『マドンナのスーザンを探して』使用曲。デビュー前のマドンナが一時期在籍していたダンスグループ、ブレックファスト・クラブのメンバー、スティーブン・ブレイとの共作 / 共同プロデュース作品。そのブレックファスト・クラブ初の大ヒット「ライト・オン・トラック」(1987年7位)のリミックスを(マドンナを介して)ジェリービーンが手掛けた。2003年ミッシー・エリオットを迎えたリメイク版も作成。こういった経緯だけでもグッとくる超絶フロア仕様曲。

第1位:ホリデイ(1984年 16位 / 1983年ダンス1位)


とにもかくにもマドンナの名が広く一般に知れ渡り、初のナショナルヒットとなった作品。要はマドンナの実質的快進撃は、ここから始まったと言っていいだろう。イーストコーストファンク(今でいうところのブギーファンク)に目くばせしたジェリービーンの手腕は、もっと評価されるべきでしょう。後に日欧のフロアで大人気となった「ホリデー・ラップ」(MCマイカーG & DJスヴェン)とは、イントロクイズでどちらかわからないという現象が起こった。

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2022.08.16
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カタリベ
1962年生まれ
KARL南澤
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