ラウドネスの快進撃が止まらない。ジャパニーズ・ヘヴィメタル史上に輝く金字塔である1985年のアルバム『THUNDER IN THE EAST』のリリースから40年。『LOUDNESS JAPAN TOUR 2025 THUNDER IN THE EAST 40th Anniversary完全再現ライヴ』と銘打ったを全国ツアーを敢行。5月28日に東京のZepp Diver Cityで堂々のツアーファイナルを飾り、改めてその存在感を見せつけた。
高崎晃(ギター)と樋口宗孝(ドラムス)が在籍したレイジー解散後、二井原実(ボーカル)と山下昌良(ベース)を加えて始動したラウドネスは、圧倒的な実力で瞬く間にジャパメタシーンの頂点に君臨。メタルの本場であるアメリカ、ヨーロッパにも果敢に進出し、メジャーとの契約を勝ち取り、前述の『THUNDER IN THE EAST』で全米ビルボード74位を記録。マディソン・スクエア・ガーデンのステージにも立つなど、日本のバンドとして前人未到の偉業を成し遂げた。
当時はインターネットもなく、情報源は日本のメタルを扱う一部の音楽雑誌のみ。海外の成果が国内にリアルタイムで届くことは稀だった。 真実が明らかになるひとつの契機となったのが、2015年にリリースされたボックスセット『THUNDER IN THE EAST 30th Anniversary Edition』だ。そこには貴重な未発表映像・音源や関係者の証言が収められており、1980年代当時に成し遂げた偉業の一端が可視化され、多くのファンに衝撃を与えた点は大きい。
そう、国内のみならず、1980年代のラウドネスがいかに海外で認知されていたかが、より明らかになった。アルバム『THUNDER IN THE EAST』、そしてリードシングル「CRAZY NIGHTS」のヒットを通じてラウドネスを知った海外ファン層の広がりは、当時我々がイメージした想像を遙かに超えるものだった。加えて、過酷な海外ツアーを何度も重ねたことで、実際にライブを観たファンも多く、アメリカやヨーロッパの隅々にまで知名度を浸透させる大きな要因となった。