7月2日に杏里のベストアルバム『ANRI the BEST blue』、7月17日にスタジオライブアルバム『FUNTIME』Vinyl Edition が発売されるタイミングで開催されるコンサートツアー『ANRI LIVE 2025 TIMELY‼』。現在もコンサートのバンドマスターとして活躍している小倉さんに、これまでに関わってきた杏里の作品についてお話を聞かせていただいた。今回はその前編である。
ーー 角松敏生さんのプロデュースのあと、小倉さんのアレンジにたどり着くまでの数年間は、杏里さん自身、試行錯誤の時代だったような印象を受けます。1986年のアルバム『TROUBLE IN PARADISE』は井上鑑さんプロデュースによるロンドン・レコーディングでしたが、その半年後にはセルフプロデュース第1弾アルバム『SUMMER FAREWELLS』が発売になりました。その半年間に杏里さんの中で大きな心境の変化があったのでしょうか。
小倉:もしかすると『TROUBLE IN PARADISE』の反動だったのかもしれないですが、元々イメージしていた世界への原点回帰のような部分もあったんだと思います。コンサートでもダンサーを従えてコーラスに振りをつけたり、ビートとビジュアルをつなげた最初の人だと思います。あとは、オメガトライブのメンバーになったジョイ・マッコイが参加したことで、イメージが具体的に動いたのではないでしょうか。
ーー セルフプロデュースアルバムの第1弾『SUMMER FAREWELLS』で小倉さんは「CAFÉ 25 VINGT CING」「ボーイフレンド」「MOON IN THE RAIN」「HAPPYENDでふられたい」という4曲のアレンジを手がけていますが、シングルになった「HAPPYENDでふられたい」はヒットしました。