10月11日

【80年代アニメソング総選挙】決定打は「聖闘士星矢」進化を遂げる王道アニソン!

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リレー連載【80年代アニメソング総選挙】vol.10

血湧き肉躍る昭和アニソンの王道


1970年代、昭和アニソンの巨匠といえばまず、渡辺宙明、菊池俊輔の二大巨頭が思い浮かぶ。宙明先生の「マジンガーZ」や菊池先生の「ゲッターロボ!」などの名曲は、ヒーローの名前を連呼するといったステレオタイプの表現では括り切れないエモさがあった。まさに “血湧き肉躍る” といったところだろうか。幼少期には、ヒーローが戦う姿と自分をダブらせ、心の底から湧き出る勇気に歓喜し、叫び歌ったものだ。

そんな楽曲たちを今改めて聴いてみると “子ども向け” といった短略的な印象は皆無で、どことなくファンク・ミュージックのグルーヴが垣間見られたり、ドメスティックな哀愁を感じたりと、洋楽、邦楽の特徴的な部分が見事にミックスされている。

変則的なリズムや効果的で景気の良いホーンセクションなど、アニメソングの土壌で作られたエモーショナルな独自性は、70年代に幼少期を過ごしたすべての人の心に今もしっかりと生き続けている。こういった “王道アニソン” は、80年代もその精神性を脈々と受け継ぎ、たゆまぬ進化を続けることになる。

アニソンの王道を歩み続けた水木一郎


“アニキ” の愛称で知られ、生涯で1,200曲というアニソン、特ソンの持ち歌があった水木一郎は80年代も変わらずの存在感を発揮していた。今回の『80年代アニメソング総選挙!ザ☆ベスト100』でも、「ゲームセンターあらし」「とんでも戦士ムテキング」「百獣王ゴライオン」「プロゴルファー猿」「ムーの白鯨」からノミネート。変わらずパワフルな歌声でアニソンの王道を歩み続けたその姿には感服してしまう。

興味深いのは、80年に放送がスタートした『とんでも戦士ムテキング』の主題歌、「ローラーヒーロー・ムテキング」だ。シンセサイザーの効果音がスペーシーな雰囲気を醸し、70年代の熱を時代に即しうまく中和させている。作曲は渡辺宙明。アニメ黎明期から活躍する巨匠は、流行を敏感に察知しながら楽曲制作に取り組んでいたことが、この曲からひしひしと伝わってくる。80年という節目の年にアニキも時代の変化を敏感に感じ取っている印象だ。



そして、82年に放送がスタートした「ゲームセンターあらし」は、“血湧き肉躍る” アニキのエモーショナルな歌声が五感にビンビン伝わってくる名曲だ。作曲、アレンジは馬飼野康二。確かに、ヒーローの名前を連呼する70年代の勇ましい感じのフォーマットではあるが、ドラマティックな旋律にギターのカッティングが音に立体感を醸し出す。そこで力強くシャウトする “アニキ” の叫びはまさにアニソンの戦士だ。



決定打となった「ペガサス幻想」、アニソンとヘヴィメタの融合


そんな脈々と受け継がれた王道アニソンの特性を活かしながら、新たなアニソンの扉を開いた決定打が『聖闘士星矢』の主題歌、「ペガサス幻想」ではないだろうか。ジャパニーズメタルファンから圧倒的な支持を得たMAKE-UPが手がけたこの曲は、『聖闘士星矢』が連載されていた『週刊少年ジャンプ』が掲げた三要素である “友情・努力・勝利” を存分に体現していた。70年代的なアニソンの勇ましさを進化させるにはヘヴィメタルとの融合が不可欠であったことをこの曲が証明してくれた。



そして、80年代には、この王道アニソンをしっかりと進化させたシンガーもいる。その代表格が、「キン肉マン Go Fight!」「炎のキン肉マン」で知られる串田アキラだ。串田の歌い方は、どこかチャーミングで、勇猛果敢なヒーロー像とは一線を画す。決して強いだけではない、完璧ではない、まさに主人公、“キン肉スグル” のキャラクターと相まったヒーロー像を串田は体現していた。マッチョイズム溢れる70年代から80年代へ。時代の変化を敏感に感じ取ったアニメシーンの変化がそこに象徴されているように感じる。



ヒーローもの、ロボットものの世界観を存分に体現させた “血湧き肉躍る” 王道アニソンの世界は、これからも多くの人に愛され続けるだろう。先人が築き上げたエモーショナルな世界観を頑なに守りながら進化を遂げた名曲たちを忘れてはならない。

80年代アニメソング総選挙!ザ☆ベスト100

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2024.03.08
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カタリベ
1968年生まれ
本田隆
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