2024年 7月24日

デビュー50周年【THE ALFEE インタビュー前編】坂崎幸之助、桜井賢、高見沢俊彦が語る!

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デビュー50周年!THE ALFEEがRe:minderに登場!


1974年8月25日に「夏しぐれ」でデビューし、そこから一度も活動を休止することなく、デビュー50周年を迎えたTHE ALFEE。1983年に発売した16枚目のシングル「メリーアン」がオリコンのシングルランキングでTOP10入りを果たしてから、2024年7月24日に発売された最新作「KO.DA.MA. / ロマンスが舞い降りてきた夜」まで、58作連続でシングルTOP10入りを記録した。

この記録は、“シングル連続TOP10入り獲得作品数” において男性アーティストで歴代1位タイ(嵐と同数)となり、全体ランキングではAKB48に次いで第2位という記録を持っている。

そんな日本のトップ・ミュージシャンであるTHE ALFEEが、レコードデビュー50周年という記念すべき年にRe:minderに登場!インタビューの前編は、ライブアーティストとしての矜持、そして、ライブにまつわる様々なエピソードを伺った。

50周年の夏のイベントは、お祭りがコンセプト


―― デビュー50周年おめでとうございます。半世紀もの間、現役のライブアーティストとして活躍される皆さんに、まずは今年の夏のライブについて伺いたいと思います。毎年恒例となっている “夏のイベント” は、毎回必ずコンセプトを立てて行われています。今年のコンセプトは何でしたか?(今年は8月17日、18日にKアリーナ横浜にて開催)

高見沢俊彦(以下 高見沢):お祭りをコンセプトにしました。今年は50周年ということで、派手で賑やかに皆さんと一緒にお祝いしたいということもあり、さらに僕たちは8月がデビューですし、夏といえば祭り。8月には “東北三大祭り” もあり、青森のねぶたと秋田の竿燈祭りには、それぞれTHE ALFEEのねぶたや竿燈を出しました。そのように、いろいろなことをして盛り上げていきたいと思いました。

―― 今年の5月末に行われたNHKホール公演からは、「メリーアン音頭」をアンコールで歌われていましたよね。

高見沢:夏祭りといえば、盆踊り。盆踊りといえば… みたいなことを考えて、僕たちの曲の中で誰もが知っている曲から探して、最適だったのが「メリーアン」。これにちょっと跳ねた太鼓を入れて音頭にしたらどうかなと思ったら、うまくはまりました。

坂崎幸之助(以下 坂崎):もちろん振付もありますが、僕たちはきっと覚えられないので(笑)、お客さんに振付を覚えて踊ってもらおうと思っています。



2000年以来の “THE ALFEE CLASSICS”


―― 夏イベの次、デビュー記念日の8月25日には特別記念会員である『プレミアムメンバーズ』を対象にしたライブがありますが、その公演の一部で久々に『THE ALFEE CLASSICS』の楽曲が披露されるそうですね(THE ALFEE CLASSICSとは90年にリリースされた、クラシック音楽とTHE ALFEEの楽曲を融合したアルバム。服部克久の指揮と編曲で、ロンドン交響楽団が演奏を務めた。その後、1996年と2001年にもクラシックアレンジが施されたアルバムを発表している)。

桜井賢(以下 桜井):このスタイルでは、随分皆さんの前でやっていないですよね。2000年に神宮球場で服部克久さんとご一緒して以来かな? その前は1999年のドイツ公演でやりましたが。

坂崎:20年以上やっていないかもしれないですね。

高見沢:50周年というプレミアムな年ということもありますし、僕の知人にクラシックのオーケストラ・アレンジができる方がいらしたから、ということもあります。少しだけでもファンの皆さんには贅沢な気分を味わっていただきたいと思い、実現に至りました。

―― 2001年以降、クラシックアレンジの発表は中断されていますが、2000年以降に作られた楽曲をクラシックと融合させた曲を披露される予定はありますか。

高見沢:あります!新しい楽曲も、ちょっとこれでやってみたら面白いだろうなっていう。既存の融合曲も披露する予定です。来られる方はぜひ楽しみにしていただければと。



ライブアーティストTHE ALFEEが大切にしていること


―― 皆さんはデビューされてから一貫してライブアーティストとして活動されていますが、ライブ活動を続けていくうえで、今でも特に大事にしていることはありますか。

桜井:年間何本もやったら、正直調子のいい時もあれば悪い時もあるんです。でも、たとえ調子の悪い時があったとしても、一生懸命やっている姿を皆さんに見せることはファンの方にも力を与えて次に繋がっていけるのではないかなとはいつも考えています。

坂崎:えっ、それだけですか? まだ他に言いたいことがあるんじゃないですか?

高見沢:ライブが終わった後に、桜井さんが大事にしてることがあるじゃない?

桜井:個人的なことではありますが、ライブが終わった後に血行を良くする芋のジュースをたしなむことですかね(笑)

ーー それって芋焼酎ですか?

桜井 はい(笑)。ライブの後の達成感を含めて、それを飲むのが至福の時なんです。そのためには良いコンサートをやらなきゃダメですけど(笑)

坂崎:僕はライブ中でも自分のギターを楽しむことですね。たとえばステージで高見沢と桜井が歌ってる時、誰も気づかないギターのフレーズとか遊びを入れて、さりげなくいろんなことをやっているんですよ。

桜井:フリージャズみたいなことやってるんだ。

坂崎:もちろん歌の邪魔をしないように、ストロークとかオブリガートの部分で、いつもと違うポジションを押さえるとかね。「A Last Song」(1985年発売のシングル「シンデレラは眠れない」B面収録)の間奏のギターソロなんて、毎回変えていました。今回はこの辺からやろうかな、今回はこっちからっていう具合に。当たりもあればハズレもあるんですけど(笑)。外れちゃった場合はちょっと申し訳ないですけど、やっぱり自分が楽しんでライブのステージに立つことが大事だと思っています。



高見沢:僕はやっぱり2人の健康状態が大事ですね。どのくらいの数値なんだろうって(笑)

坂崎:だからと言って本番の直前に聞かないでね、高見沢さん(笑)。今回のツアーで、本番20秒前くらいに、SEが始まって、3人が揃ってかっこよく出るその直前に “坂崎さ、いま血圧はどれぐらい?” とか、“桜井、お前γ-GTPいくつ?” とか聞いてくるんですよ(笑)

桜井:今それ知りたいのかよって。

高見沢:気になったんだよ。ずっと一緒にやっていくんだからさ。

坂崎:高見沢の健康に関しては、昔から健康優良児なんでそんなに心配してないんですよ。今は健康優良ジジイだけど。

桜井:100歳まで生きると思うんだよなぁ。一番心配しているのはコケるとかの怪我。

高見沢俊彦のハプニングやエピソード


―― たしかに高見沢さんがコケてしまうハプニングはよく目にします。50年間あったライブの中で、印象に残っているハプニングやエピソードはありますか。

高見沢:まずは、2006年の『YOKOHAMA STAR-SHIP』、夏イベだっけ。俺がひっくり返っちゃったの。

坂崎:あー、あったね、“でべそ”(メインステージとは別にある、客席中央に作られたお客さんに囲まれる形態のステージ)のところで。

桜井:お客さんのど真ん中にあるステージになっていて、僕らはステージの下からポーンと飛び出してくるんですけど、登場前にはその上に大きな旗が被せてあって、お客さんからは見えないんです。で、いよいよっていう時に高見沢のほうを見たらひっくり返って横になってた(笑)

坂崎:大体滑り系のハプニングは高見沢だね。

桜井:滑る、コケる、あとNHKホールでくるくる回りながら、いなくなったと思ったらステージから落ちていました。

高見沢:NHKホールはそんなにステージの高さはないんですよ。ただ、一番びっくりしたのはファンの人ですよね、目の前に僕が落っこちているんですから。とはいえ気を付けています。

坂崎:ヘリコプターもあったなぁ。2004年の野外ライブの時に、バラードの「恋人たちのペイヴメント」を高見沢が歌おうとしたら、ちょうど良いタイミングでヘリコプターがボボボボボって頭上を飛び始めた。いい雰囲気の歌が台無し(笑)



桜井:ハプニングはほとんど高見沢だよなぁ。

―― 高見沢さんのハプニング以外には何かありますか?

高見沢:桜井がMCで場を凍りつかせるようなギャグを言った時ですかね。ゾワッとします。

坂崎:それは1人だけの楽しみなんじゃないですか? 贅沢に2,000人を巻き込んで。

―― 桜井さんはウケを狙っての発言ですか…?

桜井:いや、“台本” です。スベるように作ってあるんですよ。ウケるのはつまんないらしいんですよ、もう。

坂崎:逆に、もう一歩上の笑いを求めているんです。

高見沢:だって、すごく面白くないことを言って、会場が「シーン… え? ザワザワザワ…」ってなる反応がいいんじゃない?

桜井:お前は楽しいだろうけど、俺はお前のためだけにコンサートをやっているわけじゃないんだよ!(笑)

台本はどんどんブラッシュアップして完成していく


―― ライブ中のコントの台本は高見沢さんが主に作られていると伺いましたが、セットリストの構成も高見沢さんが担当されているのでしょうか。

高見沢:そうですね。でもどれもあくまでも枠だけです。あとはリハーサルをやって、ここは違うなとなったらどんどん変えています。曲順も。僕が作るというより、3人でリハーサルやった時にだんだん形になってくるというのが正しいですね。台本も、ツアーをやっていくうちに面白いことを誰かが言ったらそれを加えています。

坂崎:どんどんブラッシュアップして完成していくっていう感じですね。台本にないことを言って面白くなることもあるので、そこは阿吽の呼吸で進めています。


丁々発止の掛け合いによる3人のトークからは、50年経っても変わらぬ仲の良さが伝わってきた。インタビュー後編となる次回は、今年7月に発売された新曲「KO.DA.MA. / ロマンスが舞い降りてきた夜」の制作エピソードをはじめ、50周年に向けた様々なリリース作品、そしてTHE ALFEEのハーモニーの秘密や音楽的ルーツ、長年続けていく上での秘訣まで、様々なアングルからTHE ALFEEの秘密に迫る。乞うご期待!

【THE ALFEE インタビュー後編】は 8/23 掲載予定


Information
歌謡ポップスチャンネル「THE ALFEE 50周年記念特集」



▶ THE ALFEE「23rd Summer 2004 LOVE & PEACE A DAY OF LOVE Aug.14」
8/24(土)よる10時

▶ 歌のあとさき THE ALFEE -特別編-
8/24(土)深夜0時30分

▶ Re:minder SONG FILE「THE ALFEEセレクション」選曲:山下めぐ
8/24(土)深夜1時30分


・インタビュー:馬飼野元宏 / 山下めぐ
・構成:山下めぐ

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