アルバム『Going My Way』(2003年)では、彼らのルーツとなる1960年代〜1970年代のフォークロックに焦点をあてた楽曲が多い。彼らが学生時代に聴いてはコピーしていた数々のミュージシャンへのリスペクトの取り入れ方は、ただ単にコピーしたりカバーしたりするのではなく “ALFEEサウンド” として昇華させることがモットー。特にシングルで先行発売された「タンポポの詩」はアメリカのフォークロックバンド、ザ・バーズのようなサウンドが意識され、レコーディングも3人だけで行なったというこだわりを感じる。
「タンポポの詩」は、アニメ『ドラえもん』のエンディングテーマに起用されているが、このようにキャラクターや他アーティストとのコラボが多くなったのもこの頃から。たとえば、キャラクターでいうとディズニー。1998年にミッキーマウスの生誕70周年記念トリビュートアルバムで「星に願いを」をカバーしたことを機に、ドナルドダック生誕65周年を記念して公式テーマソング「D.D.D!〜Happy 65th Anniversary for Donald Duck〜」(1999年)を制作。世界で高見沢とディズニーしか所有していないドナルドダックのギターも製作された。
加山雄三との共演、「夜空の星」をカバー
一方、ミュージシャンとのコラボでは、先輩・加山雄三との共演が目立つ。1997年に当時加山が所属していたファンハウスよりトリビュートアルバムが発売された際は、往年のエレキの名曲「夜空の星」をカバー。以降、加山との付き合いが始まり、コラボシングルの発売やザ・ヤンチャーズ(2010年)およびThe Rock Chippers(2019年)で、加山ファミリーの一員としても名を連ねた。
さらには今では老舗の人気ラジオ番組、TBSラジオ『高見沢俊彦のロックばん』(2002年〜)、God of DJ の異名を持つ坂崎のJFN系列『「坂崎さんの番組」という番組』(1996年〜)や、NACK5『K’s Transmission』(1998年〜)の放送がスタートしたのもこの時期。ファンからのお便りも絶えず、各局の代表番組の1つとして今日まで続いている。