2026年 6月17日

デビュー45周年!THE MODS「REVOLVER 45」絶望の淵から鳴り響く不退転のロックンロール

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THE MODSのアルバム「REVOLVER 45」発売日
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今年(2026年)6月21日がレコードデビュー45周年のアニバーサリー・デーとなるTHE MODS(以下:モッズ)。5月27日には、ファンのリクエスト投票による全45曲が収録された完全生産限定盤ベストアルバム『SMOKIN' GUN〜Forever Hits:Fan Edition 45〜』が発売。そして6月17日に前作から10年ぶり、通算33枚目となるオリジナルアルバム『REVOLVER 45』がリリースされた。

1981年、「FIGHT OR FLIGHT」で鮮烈デビュー


博多最後の大物と噂された1981年、ロンドンのマトリックス・スタジオでレコーディングが行われたアルバム『FIGHT OR FLIGHT』で鮮烈デビュー。ここから始まったモッズの45年は、デビュー当時に与えられた称号 “不退転のロッカー” をそのまま体現したような起伏に富んだ道のりだった。

デビュー2年後の1983年には《音が言葉より痛かった》というキャッチコピーと共に、メンバー4人全員がカセットテープ(maxell UD-1)のCMに出演。ここで使用された楽曲「激しい雨が」のスマッシュヒット。そして1989年には揺れ動く社会情勢の中、天安門事件に触発されて生まれた「NAPALM ROCK」が当時のバンドブームに一石を投じる。ロックが一過性のものではなく、日々感じる疑問や怒りを歌詞やメロディーに託すアティテュードだということを強烈にアピールしていたのだ。

1990年代も音楽シーンの最前線からコンスタントにアルバムをリリース。2000年代には、自身のレーベルROCKAHOLICを設立。活動の場を敢えてインディーズに移しながら、アルバムごとに深化を遂げ、果敢なライブアクトで多くのファンを沸かすその姿は、いつしか後進のバンドたちの精神的支柱となっていた。

歌詞の向こう側に見えるモッズの未来


そして、45 周年というアニバーサリーに放たれたオリジナルアルバムは、ファンにとってこれまでにないほど感慨深いものになった。というのも、ここ近年のモッズの活動は決して穏やかなものではなく、試練という言葉が相応しいぐらいの過酷なものだったからだ。未曾有のコロナ禍で活動の場を失い、2022年の11月にはリーダーの森山達也が突発性難聴を発症。復活の狼煙を上げるまでに2年という時間を要した。そんな状況を突き抜けて作り上げたアルバムがこの『REVOLVER 45』だ。



アルバムに収録されている歌詞の多くは、森山が療養を余儀なくされた時期に書いたものだという。もう一度ミュージシャンに戻れるのか? それもここで終わりか…… という選択を迫られた時期の心情が映し出されている。しかし、そこに絶望は存在しない。歌詞の向こう側に見えるモッズの未来を示唆しているように感じるのだ。収録曲「地下室のバックビート」の中では、「♪終わってしまうのか 俺たちのドライヴ」という悲劇的なフレーズから始まりながら、「♪ボロボロギターに 想いを込めて 地下を鳴らし振るわせ 君の夜空に届け」と、暗中模索の中、一筋の光を求め決して希望を失わないタフな心情が描かれている。

森山達也が再びギターを手にした復活劇


特筆すべきは、アルバム全編に渡り “バンドって素晴らしい!” という、ロックに触れたばかりのティーンエージャーのような初期衝動が漲っているということだ。それは前作アルバム『HAIL MARY』(2016年)が社会の不正や疑問に対する怒りが源になっているヘヴィな側面が際立つアルバムだったからかもしれない。しかし、本作で感じられるマージービート的なアプローチやコーラスワークから感じられる躍動感は、やはり初期衝動という言葉が相応しい。デビューから45年、結成から50年を超えるキャリアを持つバンドが今も楽器を手にしたばかりの頃の瑞々しさを持ち続けているというのもモッズの大きな魅力だ。

森山はデビュー20周年のアニバーサリーに行われた日比谷野外音楽堂公演のMCで “(20年間)やっていることがすごいのではなく、ロックをずっと好きでいたことがすごいと思います。どういうものが流行っても、どういう時代が来ても、ずっとずっとロックを好きでいてください” と語っていたが、その思いは今も色褪せることがない。そして、絶望の淵に立たされた森山が、再びギターを手にした復活劇がこのアルバムということになる。

バンドのこれからを描いた「ROCK OR NOTHING」


本作は、デビュー前夜を回想した珠玉のミディアムナンバー「CRAZY HOT SUMMER '79」から始まり、「♪戻ってきたぜ 死刑台から」と復活の決意表明をヘヴィなギターサウンドに託し、昨年デジタルリリースされた「HURRICANE HURRICANE(ALBUM MIX)」へと続く。過去と現在を行き来しながら決してノスタルジーだけでは終わらせないバンドの矜持を感じさせる内容だ。

それはサウンド面からも強く感じられ、ロックンロールという一見シンプルな音楽様式の中に、多彩なアプローチが施され、豊潤なバンドサウンドに仕上がっている。そして、その中に、結成当初から変わらない “モッズらしさ” が存分に感じとれる。それは、憂いを帯びた森山ならではのメロディーラインや、映画のワンシーンを思わせるイマジネーションを刺激する歌詞の世界観だ。常にクリエイティビティを高めながら現在進行形を貫き、ファンの傍に居続ける。そんなバンドの軌跡を1枚にしたためたアルバムだ。

そして、アルバムの最後に収録された疾走感溢れるストレートなロックンロールナンバー「ROCK OR NOTHING」。ここで森山は「♪ロックがなけりゃ 俺はイチコロさ」とシャウトする。これ以上にないシンプルな言葉で、バンドのこれからを描く。デビュー45周年を迎えたモッズだからこその重みがそこに存在していた。



アルバムリリースに続き、秋からの全国ツアーが決定した。題して『THE MODS 45TH ANNIVERSARY LIVE "REVOLVER 45”』。ニューアルバムを引っ提げ、全国を周るというロックバンドのあるべき姿を貫くモッズは日本の音楽シーンの至宝だ。ツアーは10月3日浜松『窓枠』からスタート。全国11カ所を周り、12月12日東京『Shibuya LOVEZ』でファイナルを迎える。

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2026.06.21
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カタリベ
1968年生まれ
本田隆
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