8月14日

男女7人夏物語「CHA-CHA-CHA」を聴いてブーツグラスでビールを飲もう!

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この夏は『男女7人夏物語』を見て過ごしている。華やかでトレンディな20代の夏を楽しむには必須の教養だ。いつも一緒に昭和文化をエンジョイしている友人から強く勧められ、見ることにした。彼女は池上季実子演じる昭和のバリキャリ千明に憧れたようだった。

オープニングを飾るのは1986年8月14日にリリースされた石井明美の「CHA-CHA-CHA」。生まれてもいない時代のはずなのに、何故か聞くだけで懐かしきトレンディを全身で感じてしまう。

原曲はイタリアのダンスグループ、フィンツィ・コンティーニのものらしいけれど、身体が自然に動くリズムは、やはり情熱の国のイズムが詰まっているということだろうか。

バブルという好景気を目の前に、まばゆい未来が見えていたあのころの日本は、まさに情熱の国であったのかもしれない。

そんなバブルの雰囲気を、平成生まれの私はドラマを通じて感じている。登場人物皆が恋愛に積極的なシチュエーションなんて、ここ最近のドラマでは随分とご無沙汰である。

さて、この『男女7人夏物語』といえばなんといっても、明石家さんまと大竹しのぶを引き合わせたドラマである。

私にとっては物心ついた時から明石家さんまと大竹しのぶは元夫婦で、改めて若い2人が恋人役をするのを見るのは新鮮だった。

娘の IMALU は「自分の親が恋人同士の役のドラマなんて見たくない」と言って、見ていなかったようだけど、なんだか私もテレビを通じて良く知っている2人を見るのはなぜか少し照れくさかった。

良介役を演じる明石家さんまはひょろひょろながらも、当時の時代を背負ってたオーラがあるし、男前でモテただろうなあと感じる。だけど何より、桃子役の大竹しのぶがすごい。

『金スマ』でニコニコしてる天然なおばさんでも、紅白で鬼気迫る形相でエディット・ピアフを歌い上げる大女優ともまた違う。

魔性とはこういうものなのか、と思い知るほどに惹き付ける何かがある。舌っ足らずな喋り方とうるうるした目に吸い込まれそうになる。

なるほど、これはモテる。というか、もてないわけがない。男を引きつける女っていうのはこういうことを言うんだろうなぁと、感じ入ってしまった。

そんな桃子と良介の恋は、酔った勢いで、桃子が良介の部屋で寝てしまい、目覚めとともに最悪の出会いを果たす場面から始まる。あまりにも王道すぎる「サイテー男!」の捨て台詞(と後の再会)に胸が踊る。

また、絵も描かず、ヨガもしていない頃の小太りの片岡鶴太郎も新鮮だったし、池上季実子演じる千明は、なるほど、今の時代でも色褪せないほど頭が切れてセンスのいい、うっとりとする女であった。

さらに、仲間たちが集まってブーツ形のグラスでビールを飲むのをみると、昭和の雰囲気いっぱいで見ていこちらは胸が踊ってしまう。

トレンディな20代に憧れる私は、10月に茅ヶ崎の邸宅をレンタルして、仲間たち6人でホームパーティーを開くことにした。今は、レコードを積んでいこうとか、クルージングをしようとか、トレンディな計画を立てているところである。その重要事項にブーツ形のグラスが加わったのは間違いない。今からメルカリで探していこう。

この夏が終わる頃には、『男女7人秋物語』まで観て、さらにトレンディな私になっていることだろう。オフシーズンの海で、頭の中に「CHA-CHA-CHA」が流れるシーンはやって来るのだろうか。

2019.08.14
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