私が最初に彼らを観たのは93年年末、第26回日本有線大賞で披露された「EZ DO DANCE」だった。今までのポップスや歌謡曲とは違うダンスナンバーは、新しい時代の到来を予感したものである。この有線大賞で新人賞を受賞。彼らの快進撃がここから始まった。
ステージはオペラ劇場のようなゴージャスな世界
あれから30年、武道館は上から隅までギッチリの超満員。客層は40代から50代を中心に老若男女あらゆる世代にわたっている。赤と黒のステージは、オペラ劇場のようなゴージャスな世界。オープニングは「PUSH YOUR BACK」。DJ KOO、SAM、CHIHARU、ETSU、そしてYU-KI、さらに20人以上のダンサーが登場。
1曲目からアクセル全開、観客も総立ちの大盛り上がり。さらに「masquerade」「Overnight Sensation 〜時代はあなたに委ねてる〜」と、ヒット曲のオンパレード。「Overnight Sensation」は、95年、第37回日本レコード大賞で大賞を受賞したビッグヒット。前年「survival dAnce 〜no no cry more〜」で大賞候補と言われながら受賞を逸しただけに満を持しての受賞だった。デビューからわずか2年で大賞に輝いた、彼らの猛チャージと快進撃はすさまじいものだった。
そしてここで新曲「TRy the Future」を初披露。TRFらしいPOPなダンスナンバーで重低音が響き渡る。30年経って今だ現役、今だ全開で走り続ける5人がメチャかっこいい。さらに「EZ DO DANCE」、30年経って円熟味と安定感を増し、当時とはまた違う、さらにパワーアップしたパフォーマンスを見せてくれた。
30年経ってもまだまだ現役、未来へ向かって走り続けるTRF
アンコールは、TKこと小室哲哉のメッセージに続いて、デビュー曲「GOING 2 DANCE」からおなじみ「BOY MEETS GIRL」「survival dAnce 〜no no cry more〜」へ怒涛の展開。会場全員が踊って大合唱。武道館がクラブフロアになっている錯覚に陥った。