2026年 7月29日

1990年代の格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS」音楽作品としてアレンジ音源を楽しもう!

23
0
 
 この日何の日? 
アレンジ楽曲集「THE KING OF FIGHTERS '96 ARRANGE SOUND TRAX」配信日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 2026年のコラム 
1990年代の対戦格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS」あの音楽が生演奏で生まれ変わる!

工藤静香はなぜ進化し続けるのか?攻めのアルバム「Dynamic」が証明した圧倒的なタフネス

山崎ハコ「1975 デビューライブ」50年の時を越え再評価される、アーティストとしての真価

帰ってきた中森明菜【詳細ライブレポ】全身全霊の歌姫!20年ぶりツアーで魅せた全24曲

朝丘雪路から篠ヒロコまで全52作品「昭和レトロ 歌謡秘宝館」秘蔵の歌声が令和に蘇る!

高中正義はなぜ世界で熱狂されるのか?海外の若者たちが見つけた新しい音楽の楽しみ方

もっとみる≫




ゲームプレイヤーにとって新鮮に響いた生楽器などを用いたアレンジ音源


1990年代の対戦格闘ゲームブームを牽引したSNK社発の『THE KING OF FIGHTERS』(KOF)シリーズ。そのアレンジ版音源の魅力に迫るコラムの第2弾!今回は、7月29日にデジタル配信が開始された『THE KING OF FIGHTERS '96 ARRANGE SOUND TRAX』と『THE KING OF FIGHTERS '97 ARRANGE SOUND TRAX』の2作品を取り上げる。

そう、NEOGEO CDなどの家庭用ゲーム機でKOFシリーズを遊んだプレイヤーにはBGMとして馴染み深く、アーケードゲームのプレイヤーには新鮮だった、生楽器などを用いたアレンジ音源。そのオリジナル楽曲の作曲とアレンジ版の編曲を手掛けたのは、SNKのサウンドチーム・新世界楽曲雑技団である。本稿では、この2作のアルバムから注目楽曲をピックアップして、その魅力を紹介したい。

演奏陣の技量が存分に味わえる「THE KING OF FIGHTERS '96 」




▶︎『THE KING OF FIGHTERS '96 ARRANGE SOUND TRAX』
操作系ブラッシュアップやゲーム内ストーリー描写のボリューム増など、従来の “SNKゲームキャラのドリームマッチ” 路線からシリーズの独自性を強く打ち出すようになった『KOF ’96』。そのアレンジ楽曲はこれまで以上に多岐に広がる音楽性とともに、演奏者としての技量が存分に味わえる高度な編曲が聴きどころ。それでは、2026年の視点も含めた注目楽曲を紹介しよう。

TRACK2:ESAKA?(主人公チーム テーマ)
シリーズでもトップクラスの認知を誇る主人公チーム楽曲。ザクザクとエッジの効いたハードロック調のギターリフに、多彩な展開を見せる楽曲構成。1980年代半ば以降の国内ゲーム音楽を象徴する、フュージョン系ロックの名演である。スリリングな演奏を支える、緻密かつ安定感のあるプレイには、改めて驚かされる。

TRACK9:嵐のサキソフォン2 (八神チーム テーマ)
前作『KOF ‘95』アレンジアルバムでも印象的だった、ジャズファンク路線を継承するシリーズ屈指の人気楽曲。生音主体のアレンジによるゴージャスで華やかなサウンドは本アルバムのハイライトを飾るにふさわしい。各パートの音が立体的に絡み合う中盤から終盤にかけての展開は必聴。

TRACK10:Dust man (Mr.BIG テーマ)
『龍虎の拳』からの登場キャラ、Mr.BIGのテーマは当時のUKクラブシーンともリンクしたトリップホップ調のアレンジ。ブレイクビーツをベースにしたトラックがジリジリ間合いを詰めるように迫り来る、強者ならではのプレッシャーをサウンドで巧みに表現した激シブな1曲。ドスの効いたリズムにミステリアスな旋律が絡むサウンドはマフィアのボスというキャラクターにもハマっている。

TRACK12:FAIRY (神楽ちづる テーマ)
本作から登場したストーリーの重要キャラクター、神楽ちづるのテーマ。リフでドライヴ感を演出しながら時に官能的に響くギター、力強さと繊細さを兼ね備えたサウンドが、新たな強敵の存在感を鮮明に描き出す。前作アレンジ楽曲でも存在感を放っていたハモンド風オルガンの活躍も聴き逃がせない。

TRACK16:恋をしよう
『KOF ‘96』で麻宮アテナの声優を担当したのは、当時タレントとしてテレビ番組などで活躍していたさとう珠緒。彼女がこのアレンジアルバムで歌唱参加したのがTRACK6「サイコソルジャー REMIX ‘96」と本楽曲だ。こちらはイメージソング的位置づけの曲だが、ピッチに揺らぎのある歌唱が癖になるアーリー90’s HOUSE歌謡の隠れた名曲としてマニア筋から高い評価を得ている。

その他にも、草薙京(CV:野中政宏)と八神庵(CV:安井邦彦)のデュオによる歌唱が味わい深いTRACK15「夕陽と月」のようなボーカル曲や、テクニカルなギターと各パートによるハイレベルなアンサンブルが堪能できるインストゥルメンタルなど、聴き応えのある楽曲が揃っている。

じっくり楽曲に向き合った「THE KING OF FIGHTERS '97 」楽曲集




▶︎『THE KING OF FIGHTERS '97 ARRANGE SOUND TRAX』
『KOF’97』の音楽に関してはゲーム内の闘いがテレビ中継されているという設定上、ステージによっては会場の観客の歓声のみであったり、音楽も周囲の環境音的な処理を施すなど臨場感優先の扱いになったため、じっくり楽曲に向き合うには本アレンジ楽曲集がうってつけだ。筆者推薦の楽曲は以下のトラック。

TRACK4:サイコソルジャー REMIX ’97 (サイコソルジャーチーム)
すっかりシリーズのアレンジ音源の定番となった麻宮アテナ歌唱ver.。'97年版では来栖ゆきながボイスを担当している。ニュージャックスウィング調のハネたリズムに乗せてお馴染みの歌が聴こえる新鮮体験はシリーズの積み重ねがあってこそ。

TRACK6:COOL JAM(八神 庵)
人気曲「嵐のサキソフォン」シリーズの第3弾とも呼ぶべき、グルーヴの渦にリスナーを巻き込むトラック。今回もスラップベースとサックスが掛け合うように音の渦を作り出す中、ギター、キーボード、ドラムなどの各パートがそのうねりをさらに増幅させる。生のバンドサウンドならではの醍醐味を存分に味わえる楽曲だ。

TRACK12:チョイボンゲ音頭 (CDオリジナル)
本アルバムのCD発売時にボーナストラックとして収録された怪作。韓国チームのクセ強キャラ、チョイ・ボンゲをフィーチャーした音頭調で一部でカルトな人気を誇る。アルバムのラストに仕込まれた劇薬につき、取り扱いには十分ご注意を。——とはいえ、盆踊りには意外と使えるかも?

さらに濃密になった円熟のアレンジサウンド


前述の事情から『KOF ’97』のアレンジ音源は『KOF ’96』より収録トラック数こそ減ったものの、その内容はさらに濃密になった印象だ。どっしりと聴き応えのある円熟のアレンジサウンドを、ぜひ堪能していただきたい。

独自シリーズとしてのアイデンティティーを確立した『KOF ’96』『KOF ’97』では、定番楽曲のアレンジやキャラクターごとの個性を、編曲面からより深く掘り下げることに成功。シリーズとしての継続性を強みに、ファンの愛着をさらに高めた作品群といえるだろう。その音楽的な完成度の高さは、当時のゲーマーはもちろん、デジタル配信をきっかけに初めて触れるリスナーの心をつかむことだろう。


Information
THE KING OF FIGHTERS シリーズ
SNK/新世界楽曲雑技団

2026年7月29日配信
▶ THE KING OF FIGHTERS '96 ARRANGE SOUND TRAX
https://lnk.to/KOF96

▶ THE KING OF FIGHTERS '97 ARRANGE SOUND TRAX
https://lnk.to/KOF97

▶ゲーム、おもちゃコラム一覧はこちら!



2026.08.16
23
  Songlink


  Songlink
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1974年生まれ
DJフクタケ
コラムリスト≫
48
2
0
2
6
1990年代の対戦格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS」あの音楽が生演奏で生まれ変わる!
カタリベ / DJフクタケ