1993年 9月22日

久宝留理子「男」女性同士のカラオケでメッチャ盛り上がる共感ソング!

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カラオケで盛り上がる共感ソング久宝留理子「男」


1990年代前半といえばカラオケ全盛期。当時、歌いに出かけると必ずと言っていいほど歌っていたのが久宝留理子の「男」でした。シャウトしたいとき、ロックチューンを歌いたいとき、そして何より恋が上手くいっていないやさぐれモードのときに、歌いたい曲ナンバーワン! 今でも個人的に大好きな恋愛ソングです。

女性同士で楽しむカラオケだとめちゃくちゃ盛り上がる共感ソングですが、男性の前で歌うと徐々に戸惑いの表情と苦笑いが増えていく、そんな曲でもありました。

恋愛は楽しいときばかりじゃないし、女性だってやさぐれたいときだってあるんだー。その怒りのエネルギーを形にしたのがまさにこの曲「男」です。

なんといっても、タイトルがイイ! 漢字一文字で「男」。この真っ向勝負という感じの潔さ。何か清々しささえ感じさせてくれます。曲にも度肝を抜かれましたが、このタイトルも驚きでした。

女性シンガーの曲のイメージを大きく変えた1曲!


「男」がリリースされた1993年の女性シンガーのヒット曲を振り返ってみると、中山美穂が「世界中の誰よりきっと」で大好きな心をピュアに、国武万里が「ポケベルが鳴らなくて」と重苦しい気持ちをヘヴィに、森高千里が「渡良瀬橋」で共に生きていけない気持ちをせつなく歌い上げた年でした。

当時、女性シンガーの曲と言えば、“せつなく”、“可愛く”、“ほろ苦く” の三拍子が主流でした。そんな世界に一石を投じたのが、この年ヒットした大黒摩季の「別れましょう私から消えましょうあなたから」だったように思います。

この曲で、これまでの女性シンガーの固定観念の重い扉がこじ開けられ、「私はあなたの便利なハウスキーパーじゃない!」と初めて女性の等身大リアルの心の叫びがロックチューンで歌い上げられたのです。

けれど、この曲は歌詞にもあるように「愛してる 私はね 傷ついてる 本当はね だけど…」と、本当は別れたくないけれど、もうこれ以上は耐えられないという乙女心のせつなさが綴られていて、聴けば聞くほど胸が苦しくなってくる… そんな曲でした。

強く見えるけど実は弱い女性の心情が描かれた世界を、そう、ダメンズに引っかかりがちな女性たちはせつない思いで聴いていたように思うのです。



たたみ掛けるような歌声と歌詞は、怒りのボルテージMAX!


そしてその約5ヶ月後にリリースされたのが久宝留理子「男」。この曲の振り切り方は、すごすぎました。疾走感溢れるアップチューン。ギュンギュンギターが鳴り、そして繰り返されるノリノリのサビのフレーズ。

 Ai~ 愛してると
 くり返し言ってるじゃない
 Ai~ “愛がたりない”
 ふざけないで わがまますぎる
 だいたい 実は男なんて
 あまったれで 情けなくて
 だいたい 実は男なんて
 自分勝手で頭にくる

たたみ掛けるような歌声と歌詞は、怒りのボルテージMAX! 容赦なくバッサリ斬っていくさまは、もうここまでくると爽快!

マイクを握り歌おうものなら、気分もスッキリ。ストレス発散! 未だかつてここまで、男性をぶった斬った曲があったでしょうか。

カメリアダイヤモンドCM曲としてアレンジを変更


この曲はヒットソングの登竜門とも言われたカメリアダイヤモンドのCM曲。金髪女性がボクシングをしている映像との相性も抜群で、キャッチーなメロディーも耳に残り、強烈なイメージを与えてくれました。

そしてなんといっても、久宝留理子の歌声が超クール! 初めて聴いたとき「ハイトーンでありながら、こんなに格好良くシャウトできるんだ」とびっくりしたことを覚えています。抜群のリズム感、シャウティでストレートな歌声がこの歌詞と相まって、もう最高。言葉一つひとつ、フレーズ一つひとつに、しっかりとフックをつけて歌い上げていくのが超絶カッコイイ!

実はこの曲、シングル曲の予定はなく、当初はアルバム収録曲だったのだとか。もともとのアレンジはもっとブラスが沢山入っており、

「作曲した伊秩弘将さんが仮歌でジェリー・リー・ルイスみたいにピアノを弾きながら歌っていたのがとてもカッコ良いなー、ライブで歌いたいなーと思っていた」

―― と後に久宝留理子が語っています。急遽、CM曲に選ばれ、ほとんど完成していたアルバム制作をストップし、CMサイドの要望に応える形で原曲のテンポをより上げるアレンジに変更。「30秒でうまくハマるアレンジとテンポに変えた」のだとか。

歌詞はもともとの形を活かし、アレンジとギターを是永巧一が担当。その3ヶ月後には紅白歌合戦に出場も決まったことを考えると、本当に凄まじいヒットと注目度だったことは言うまでもありません。

さて、この曲、パッと聴くとただただ男性が酷く断罪されていて、女性の怒り大爆発みたいに捉えられがちですが、まったく愛情がなく非難や批判をしているわけじゃないことを男性には是非ともご理解いただきたい。

愛の反対は無関心とよく言いますが、怒りが湧くということは愛情あってのこと。どの時代でも性別問わずパートナーには優しく、ぞんざいな扱いはNGですね。パートナーにイライラしている女性、仕事しながらストレス抱えている女性がいたら、ぜひ、この曲を熱唱して、日頃の憂さをはらしてみませんか?

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2023.04.21
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