ロンドン出身のシンガーソングライター。2004年に発表した同名のデビューアルバムからの第3弾シングル。様々なドラマやビデオゲームなどで使用されていて、最近も映画『恋するプリテンダー』(Anyone But You)の挿入歌として使われたので、聴き覚えのある人も多いだろう。楽器が少しずつ重なっていって高揚感のあるコーラスに繋がる構成は、聴いていると心が明るくなると言うか、元気が出てくる気がする。とても春にふさわしい曲。ミュージックビデオも英国版と北米版の2つのバージョンがあるので、観比べてみるのも楽しい。
【第8位】コリーヌ・ベイリー・レイ 「プット・ユア・レコーズ・オン」
英国リーズ出身のシンガーソングライター。2006年にリリースされたデビュー&セルフタイトルアルバムからの第2弾シングル。サウンド的にはとてもオーガニックだし、曲もゆる〜く始まっているのに、何故だか元気が出る気がする。それもそのはず、歌の中で終始「♪頑張らなくていいんだよ」「♪貴方らしくいてね」と語りかけている。季節的には、春の終わりから初夏にかけて、天気の良い日に聴きたくなる曲である。ところで、B面でレッド・ツェッペリンの「貴方を愛しつづけて」(Since I've Been Loving You)をカバーしているのが渋い。
フロリダ州オーランドで結成したボーイズグループ。2000年にリリースしたサードアルバム『ノー・ストリングス』(No Strings Attached)からの第2弾シングル。実はこの曲は春とは全く関係がない。当時まだ10代だったリードシンガーのジャスティン・ティンバーレイクが「♪It's gonna be me」と歌っているのが、どうしても「♪It's gonna be May」に聞こえるという噂がインターネット上で広まり、その結果、非公式に5月(May)= 春の歌になったという訳である。ちなみに、この変な訛りは、プロデューサーのマックス・マーティンの指示によるものだということが判明している。
ノースカロライナ州出身のジャズシンガー。アフリカン・アメリカンの自立した女性として差別や不正と闘ったアイコンでもある。この曲はミュージカル『ドーランの叫び、観客の匂い』(The Roar Of The Greasepaint-The Smell Of The Crowd)の挿入歌のカバーで、1965年にリリースしたアルバム『アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー』に収録。その後も数多くのアーティストにカバーされた。厳密には春の曲とは言えないが、歌詞の中で「♪空高く舞う鳥たち」「♪輝く太陽」「♪漂うそよ風」を描写していて、1年の最初の暖かい日に聴きたくなる曲である。
【第2位】ドナ・サマー 「スプリング・アフェアー」
ボストン出身のシンガーソングライター。通称ディスコの女王(Queen Of Disco)。四季をテーマに愛を歌った4作目のアルバム『フォー・シーズンズ・オブ・ラヴ』から先行シングルとして1976年にリリース。曲名通り “春に花開く熱烈な恋” について歌った曲である。春になると恋をしたくなる感覚は、万国共通ということだろうか。まるで “冬眠から目を覚ましてブギーを始めよう” と言われているかのような、とてもブギー要素の強いサウンドだ。元々8分の長さだったのをラジオ用に短縮したというのも、いかにもディスコソングっぽいエピソードである。