11月27日

マドンナ以前の女性ソロ、あくまで美人のローラ・ブラニガン

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ローラ・ブラニガンのシングル「グロリア」がビルボードHOT100で最高位(2位)を記録した日
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photo:last.fm  

共有感満載の80年代洋楽ヒット!ビルボード最高位2位の妙味 vol.24
Gloria / Laura Branigan


80年代洋楽を代表する女性ソロアーティスト、マドンナとシンディ・ローパーがその双璧であることに異論をはさむ余地はないが、このふたりが大ブレイクする以前に人気を博した新進女性ソロシンガーがいたことを皆さんは覚えているだろうか?

80年代22番目に誕生したナンバー2ソングは、ローラ・ブラニガンの「グロリア」(82年11~12月3週2位)だ。

アメリカンヒットチャートの上位作品のPVが、日本のお茶の間でも『ベストヒットUSA』(81年~)等で目にする機会が多くなってきた時期に、鮮烈なイメージを伴って紹介されたのがローラ・ブラニガンの出世作であり自己最大ヒット「グロリア」だった。

どことなく親しみやすさを感じさせながらもあくまでも美人なルックス。時折シャウトまで聴かせる抜群な歌唱力。なによりも発売元であるアトランティック・レコードの創設者アーメット・アーティガンの肝いりということもあって、最初からキラキラ眩しい典型的アメリカン・ショウビズスターな雰囲気を醸し出していた。

「グロリア」は本国アメリカのみならず世界各国でヒットを記録。ローラのトップ10ヒットは、哀愁のミディアム作「哀しみのソリティア(Solitaire)」、日本のディスコでも少なからず重宝された「セルフ・コントロール」、そして「グロリア」の計3曲。

実はローラ・ブラニガンがポップミュージック界のメインストリーム第一線に留まっていたのは82年後半~84年中盤のおよそ2年間であり、まさしくシンディ・ローパーとマドンナが決定的ヒットを放った84年以降、米を代表するディーヴァの座の交代劇勃発は避けようがなかった。

ある意味、オーソドックスでストレートポップな作品を身上としていたローラにとって、アクが強く個性の塊のようなシンディとマドンナには、到底抵抗できなかったというわけだ。

ところで「ソリティア」は、後にセリーヌ・ディオン等多くのヒット曲を書いたダイアン・ウォーレンの初トップ10作品である。

はたまた「ソリティア」直後にリリースされたシングル「ウィズアウト・ユー(How Am I Supposed To Live Without You)」は、後に作者マイケル・ボルトン自らが歌って全米ナンバーワンになった。

さらに、最後のトップ40ヒット「パワー・オブ・ラヴ」は、後にセリーヌ・ディオンがカバーして見事全米ナンバーワンを獲得している。

タイミングという神様のいたずらみたいなものを感じるが、一歩間違えればセリーヌ・ディオンになれたかもしれないローラ・ブラニガン… でも、彼女の残したすべての80年代ヒットソングたちは永遠に輝き続けることは確かであろう。

ちなみに「グロリア」は、イタリアのシンガー、ウンベルト・トッツィーが79年にリリースしたシングルのカバー作。ローラ・ブラニガンは04年、47歳の若さで亡くなっている。


脚注:
「Gloria」(82年11~12月3週2位)
「Solitaire」(83年7位)
「How Am I Supposed To Live Without You」(83年12位)
「Self Control」(84年4位)
「Power Of Love」(88年26位)

2017.04.28
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