お酒はぬるめの燗がいい~
肴はあぶったイカでいい~
女は無口なひとがいい~
〜ダンチョネ
リマインダー世代であれば、誰しも一度は「ダンチョネ」論争をしたことがあるだろう。巨人の星の「おもいコンダラ」と双璧をなす論争である。
さて、超が付くほどの恐妻家である私だが、時には勇気を振り絞ってカミさんと論争をすることもある。
うちのカミさんは、ほとんど音楽に興味がない。ここちよいメロディーがBGMとして流れていればそれで十分で、CDを買ったりレンタルすることはほぼ無い。
逆に映画や小説は、まあまあ好きで、買い物は大好きな人である。買い物であればネットショッピングでも、深夜の通販でもOKだ。
おかげさまで、拙家にはエアロバイク、レッグスライダー、ジョウバなどの機器から、アブフレックスやバランスボールなど一通りそろっている。
古いところだと「ボディーブレード」という、釣り竿が平べったくなったようなモノの中心を持って上下に振ると、その細長い板状のものがブンブン揺れて、二の腕のダイエットになる器具まである。
その他にも便利グッズが大好きで、風が吹いても飛ばないハンガーや、耳垢がごっそり取れる耳かきなどをセッセと通販で購入してくる。しかし、それらの品々はどれもが永くて3週間の寿命である。すぐ飽きるのである。
「ああ、ウチもウチも」と思っている読者も多いだろう。使わなくなってしまった機器は「あなたのベッドの下に入るでしょ」と勝手に決めつけて処理を一任される。
彼女は私のベッドの下がドラえもんのポケットと同じ構造になっているとでも思っているのだろうか。
ある日、テレビでルパン三世の再放送をやっていた。3週連続の1回目で、確か『ルパンVS複製人間(1978年公開)』だったと思う。
CMに入る時「ルパン・ザ・サード♪」というフレーズが流れるのだが、カミさんが「これはルパン・ルパ〜ン♪ と言っている」と言って譲らないのだ。娘は「えっ、ルパンです~♪ じゃないの?」とか口を挟んでくる。私がいくら「ルパン三世を英語で言っている」と主張しても通らない。
結局その論争は、私の理路整然とした説得もむなしく「ルパン・ルパ〜ン♪」に落ち着いてしまった。
涙がポロリとこぼれたら〜あぁ…
歌いだすのさ舟唄を〜
〜断腸ネ
2017.05.07
YouTube / sinsain100 さんのチャンネル
Dailymotion / beaucoupfish より
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