1982年3月は、高校卒業の年でした。その年の強烈な思い出をひとつ。私の母校は予餞会(3年生追い出し会)で、毎年アーティストを呼ぶのが恒例でした(今はどうなんですか?)。この予餞会、実は由緒正しい会(!?)で、過去にはあの ”タクロー” や ”ユーミン” も来たとか(OBの方がいらしたら、ぜひ教えていただきたく…)。ちなみに私が1年のときは沢田聖子さん、2年のときは久保田早紀さん、そして3年のときは石川ひとみさん。そう『まちぶせ』で大ヒットしていたビッグアイドルです。
前年、ちょっとした事件があり、久保田早紀さんを見逃してしまっていた私としては、今回ばかりは!という強い思いで会場に向かいました。3年生は自動的に最前列。ステージかぶりつきって感じです(うーんいいぞ!)。そもそも野郎ばかり(男子校なのです)のところに、テレビに出ているピチピチのお姉さんが来るのですから、嫌がおうにもボルテージは上がり、会場内は興奮状態。
隣りに座ったT君などは、紙テープを握りしめ早くも恍惚の表情。後ろを振り向けば、やたらニヤけた顔がズラリ。「愛おしい野郎ども、よだれは飛ばしてくれるな」と祈りつつ待っていると、前奏とともに、我らがひとみさんの登場です。この日ばかりは、みんな「我らが」っていう感じでした。
曲順は、あまり覚えていません。なぜなら、会場全体が大コールに包まれ異様な盛り上がりをみせ、私はというと、ミニスカートからスラリと伸びた足に気を取られ、何がなんだかわからなくなっておりました(お恥ずかしい)。ただし、彼女のヒット曲『くるみ割り人形』は覚えています。今聴くと物悲しい歌詞ではありますが、あの伸びやかな声にバッチリはまっていました。
くるみ割り人形 / 石川ひとみ
作詞:三浦徳子
作曲:馬飼野康二
編曲:大村雅朗
発売:1978(昭和53年)年9月5日
2016.01.04
Information