6月25日

80年代シティポップから厳選!カセットテープで聴く初夏のドライブソング10選

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村田和人のアルバム「ひとかけらの夏」がリリースされた日(一本の音楽 収録)
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ドライブといえば“カセットテープ”でしょ!


 渚のカセット
 好きな歌だけ詰め込んで

ーー 夏の訪れを感じさせるような、TUBEのヒット曲「SUMMER DREAM」の一節である。実は今回、Re:minder編集部から “初夏のドライブソング・ランキング” ということで10曲選んで欲しいというオーダーを頂いたのだが、「ドライブと言えばカセットテープだろう!」というワケで、46分テープに好きな歌を10曲(A面5曲・B面5曲)収録して出かける体裁で選んでみた。

しかし「80年代・シティポップ・初夏・ドライブ」という制約の中で選曲するのは、楽しくもあり悩ましい作業で、清涼感のある夏ソングだからといって全て採用できる訳ではない。例えば、稲垣潤一の「夏のクラクション」など良いかな、と思ったが、曲の頭から「今年の夏も終わる」というフレーズが出てくる。これは初夏のプレイリストとしてはNGだ(笑)。

今回は、読者の皆さんに “あの夏” を思い出して頂きたく、敢えて「シングル曲またはオリコンチャートで週間1位を記録したアルバムの収録曲」という縛りを付加し選曲に臨んだ。構成もA面は『Boy's Life Side』、B面は『Girl's Life Side』としてみた(どこかで聞いたことのある構成ですが…)。そんな選曲の苦労も感じながら、読者の皆さんは、これから私の車の助手席で初夏のドライブを楽しんで欲しい。

【A面=Boy's Life Side】

A-1:一本の音楽 / 村田和人


[City Pop度★★★★★、初夏度★★★★★、ドライブ度★★★★★]

1983年にマクセルのカセットテープのCMソングとしてヒットした曲であり、初夏のドライブのオープニングには最も相応しいだろう。印象的なギターイントロから始まり、山下達郎とのコーラスのコンビネーションも抜群。今回私が選んだ10曲では唯一3要素とも満点を献上。初夏ドライブでは鉄板の1曲。(アルバム『ひとかけらの夏』収録。1983年6月25日発売)

A-2:ふたりの夏物語 / 杉山清貴&オメガトライブ


[City Pop度★★★★★、初夏度★★★★☆、ドライブ度★★★★★]

80年代のドライブシーンを語る上で、杉山清貴&オメガトライブは絶対に外せないだろう。彼らの音楽は “車の中” という限定された空間において、より一層輝きを増していた気がするのだ。1985年のザ・ベストテンの年間チャートでも2位まで上がったメガヒット。余談だが、サカナクションの「忘れられないの」のPV、これ、絶対にザ・ベストテンの1985年4月25日放送回の、ふたりの夏物語のセットをオマージュしていると思うのだけど、実際のところどうなんだろう(笑)。(1985年3月6日発売)

A-3:夏への扉 / 山下達郎




[City Pop度★★★★☆、初夏度★★★★☆、ドライブ度★★☆☆☆]

山下達郎の出世作であるアルバム『RIDE ON TIME』のB面1曲目に収録。そのタイトルから、初夏の情景を歌った曲だと思われがちだが、元ネタは、ロバート・A・ハインラインの1956年のSF小説「The Door into Summer」で、この曲自体も前年に難波弘之に提供した曲のセルフカバーである。80年代当時、私はそんな予備知識も無く聴いており、初夏のタツローソングと言えばこの曲!という刷り込みが今に至るまで皮膚感覚として刻まれている。(アルバム『RIDE ON TIME』収録。1980年9月19日発売)

A-4:SEASON IN THE SUN -夏草の誘い- / 佐野元春


[City Pop度★★☆☆☆、初夏度★★★★★、ドライブ度★★★★☆]

1986年、アルバム『Café Bohemia』の先行シングルとして、2ヶ月おきに3枚のシングルがリリースされていた時の2枚目のシングル。街を舞台とした楽曲が多い佐野元春としては珍しく、郊外を扱ったことでちょっとした話題となった曲だった。佐野元春あたりをシティポップの範疇に含めることには議論があるかもしれないが、同じ1986年のTUBEの「シーズン・イン・ザ・サン」よりも、今回、個人的趣味でこちらを選曲させて頂いた。(1986年7月21日発売)

A-5:ペパーミント・ブルー / 大瀧詠一


[City Pop度★★★★☆、初夏度★★☆☆☆、ドライブ度★★☆☆☆]

山下達郎を入れたからには大瀧詠一も入れたいと思ったのだが、初夏縛りで考えると意外と選曲が難しい。彼の清涼感のある歌声とアレンジは初夏にぴったりなのだが、「焦げだした夏」「灼けた肌」など、どちらかと言うと真夏っぽい描写が多いのだ。そんな中で選んだのは「ペパーミント・ブルー」。スケールの大きなこの曲で、ペパーミントの風に抱かれながら海岸をドライブしたところでA面のテープは終わり。(アルバム『EACH TIME』収録。1984年3月21日発売)

【B面=Girl's Life Side】

B-1:夏をかさねて / 今井美樹




[City Pop度★★★☆☆、初夏度★★★★★、ドライブ度★☆☆☆☆]

 窓をあけたら
 夏が手招きしてる

ーー という歌詞から始まる、名盤『Bewith』の1曲目に収録された曲。ドライブの行先のイメージとしては、このアルバムが録音された神奈川県の観音崎へ続く海岸あたりだろうか。ゆったりとした時間が流れるこの曲は、疾走感に欠けるのでドライブ度は星1つとしたが、初夏度は星5つ。個人的には、90年代の布袋期より、この頃の今井美樹の開放感がある音楽が好きだ。(アルバム『Bewith』収録。1988年6月21日発売)

B-2:水色のワゴン / Hi-Fi-Set


[City Pop度★★★★☆、初夏度★★★☆☆、ドライブ度★★★★☆]

1984年のアルバム『PASADENA PARK』からのシングルカット曲。今では話題に上ることも少なくなったグループであるが、70年代後半から80年代前半までは、特にアルバムにおいては、一定の商業的成功を収めていたグループであるという事実は、若い世代にももっと伝承されて良いだろう。山本潤子さんのベルベットなボーカルは、その歌声自体がユートピア。YouTubeに上がっている彼らの楽曲のコメント欄を見ると、海外からの書き込みの方が多いようだ。この勢いに乗り、日本国内でもHi-Fi-Set再評価の機運上昇を期待したい。(1984年5月21日発売)


B-3:思いきりアメリカン / 杏里


[City Pop度★★★☆☆、初夏度★★★★☆、ドライブ度★★★☆☆]

チャート最高位74位ながら、CMソングでよくテレビで流れており、本人もCMに出演していた事から、私が初めて杏里の存在を認識した曲。そして、今では大御所編曲家でありプロデューサーである小林武史の草創期の作品としても知られる。アメリカ西海岸が舞台となっている曲らしく、カリフォルニアの爽快な風が全開の曲調であるが、こうした曲調は、実は初夏のドライブにぴったりだ。西海岸と初夏は相性抜群なのだ。(1982年4月21日発売)

B-4:OCEAN SIDE / 菊池桃子




[City Pop度★★★★☆、初夏度★★★★☆、ドライブ度★★☆☆☆]

菊池桃子のファーストアルバム『OCEAN SIDE』1曲目に収録。令和時代に昭和のこのアルバムが、今やシティポップの名盤として、竹内まりやの「Plastic Love」、松原みきの「真夜中のドア~stay with me」などと並び称される存在となったのは感慨深い。特筆すべきは、このアルバムの発売当時のチャートアクション。アイドルのデビューアルバムとしては異例のオリコン1位を記録しているのだ。しかも、彼女のシングル曲が『ザ・ベストテン』ではまだランクイン出来ていない段階でだ。それだけに、このアイドル離れしたアルバムチャート1位奪取は衝撃的だった。(アルバム『OCEAN SIDE』収録。1984年9月10日発売)

B-5:夏のミラージュ / 和田加奈子


[City Pop度★★★☆☆、初夏度★★☆☆☆、ドライブ度★★★☆☆]

ドライブの締めくくりには、この曲を持ってきた。アニメ『きまぐれオレンジ☆ロード』のエンディングテーマとしても知られる「夏のミラージュ」だ。この曲の不思議な魅力を説明するのは難しいが、一言で表すならこうだ。

「好景気な80年代後半、そうした恩恵を受ける訳でもない中学生の私が、教室の片隅でひとり、ちょっと背伸びした都会の恋を妄想しているような、ある種の虚無感が詰まっている曲」

ーー 自分で書いていて、全然一言じゃないし訳が分からないが、何となくこの頃の空気感を感じて頂けるだろうか。(1987年5月1日発売)


…… 以上10曲、私の選曲による初夏のシティポップ・ドライブはどうでしたか。ここまで書いて気づいたのだが、選んだ10曲中7曲は、春から夏にかけてのリリースで、まさに初夏の時期にヒットチャートを上昇していた曲。もしかすると、リアルタイムで聴いていた時期の肌感覚で、初夏の曲だと記憶に刷り込まれているのかもしれない。

今回紹介した10曲のうち9曲はサブスクも解禁されている(2022年5月現在)。これらの曲が世に放たれてから40年の時を経た今、“渚のプレイリスト 好きな歌だけ詰め込んで” といった趣で、80年代の初夏の風に包まれながらドライブを楽しんでみてはいかがだろうか。

特集 FMステーションとシティポップ



2022.05.19
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カタリベ
1972年生まれ
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