リオデジャネイロオリンピック、開幕が迫ってきました。こうなると思い出すのは今から約30年前、1987年2月に実行した南米旅行です。「リオのカーニバルを観る」ことを最終目的に、2人の友人と共に旅立ちました。その頃は「ブラジルに行ってみよう」なんて発想の学生は少なく、周囲に珍しがられたものです。
ブラジルは現在でも治安の悪さが伝えられていますが、これは30年前も同様でした。特にカーニバルの際、現地のガイドから注意されていたのは、
1.ホテルからカーニバル会場に入るまでは、バスを決して降りてはいけない。
2.カメラなど金目のものは持っていかない。
3.カーニバルが終わっても、明るくなるまでは、決して会場の外へ出ない。
いやぁ、こんなことを聞くと本当に怖いですよね。実際に私たちは、紙幣をスニーカーの中に入れてカーニバル会場へ向かいましたが、途中、私たちの乗ったバスを見つめる人々の視線がとても怖かったのを覚えています。
さて、カーニバル会場は巨大です。徳島の阿波踊りとか、浅草のカーニバルなども観ましたが(徳島では踊ったこともあります)比較になりません。カーニバルの会場は大きすぎて端まで見えず、かなり遠くから各チームがやって来る感じです。チームの規模は数万単位だそうですから、それも納得。チームが通過する度に、どこの国の人かもわかりませんが、周囲の観客と一体となって大騒ぎ。いやー楽しかったですねえ。
そんな中、私たちの目の前を、絶世の美少女が踊り過ぎていきました。笑われるかもしれませんが、歳の頃なら小学校の低学年ぐらい。決して、そっち系の趣味はありませんが、彼女の存在感は圧倒的で、I君もN君も大騒ぎ。まさに「目が釘付け」です。
と、ここで奇跡が起こります。踊り終わった美少女が母親らしき人と私たちのいた観客席に、しかも私たちの席の隣に来たのです。誰が口火を切ったかは覚えていませんが、思わず声をかけた私たちは、片言のポルトガル語で「ボニータ!」。これ、かわいい、とか素敵だ、という意味です。すると彼女の返答は、大人というか、かっこいいというか、ニコッと笑顔で「オブリガード!(ありがとう)」。もし、当時の日本人の女の子に言ったとしても、「ありがとう」なんて答え方をできる子がいたでしょうか。文化の違いを強く感じ、今でも勝手に一期一会だと思っております。
さて、8月からはオリンピックです。日本の選手にエールを送りたく、カーニバルの映像を選んでみました!
2016.07.28
YouTube / 宅間嗣史
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